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ペスト大流行 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2006/09/22 |
JAN | 9784004202257 |
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村上陽一郎著『ペスト大流行 : ヨーロッパ中世の崩壊 (岩波新書)』(岩波書店) 1983.3発行 2020.4.21読了 2020年3月11日にWHOが新型コロナウイルス感染症につき「パンデミック」表明を行った。同月24日に東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定し、同...
村上陽一郎著『ペスト大流行 : ヨーロッパ中世の崩壊 (岩波新書)』(岩波書店) 1983.3発行 2020.4.21読了 2020年3月11日にWHOが新型コロナウイルス感染症につき「パンデミック」表明を行った。同月24日に東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定し、同月30日には「志村けん死亡」が報道された。4月7日、7都道府県に緊急事態宣言が発令され、最低7割、極力8割の接触削減のため、外出自粛などの要請を受けるに至った。これに基づき、大阪府も同月14日、映画館、パチンコといった幅広い業種に休業への協力を要請。しかしながら、国内感染者数(クルーズ船を除く)は同月18日に一万人を突破。本日21日は緊急事態宣言が発令されて、ちょうど2週間になる。 新型コロナの影響で、歴史的な感染症についての注目が集まっており、この本のことは3月23日の読売新聞朝刊で知った。 ペストは、6世紀、11世紀、14世紀中葉、17世紀中葉、19世紀末に大流行し、特に14世紀中葉にヨーロッパ一円に蔓延したペストは黒死病と呼ばれ、ざっと7千万人が死亡したとされる。当時は病原菌という観念がなく、神の意志や天体の位置などが引き起こすとされてきた。なかにはキリスト教徒の敵であるユダヤ人の仕業とされ、多くのユダヤ人が迫害を受けた。黒死病の大流行が終息を迎える頃になって、ようやく隔離政策が採られるようになったが、およそ人権を無視したやり方で、多くの患者が遺棄された。筆者の談によれば、中世の封建的荘園制度の変化が黒死病によってもたらされたと断ずるのは誤りだが、かといって、黒死病の大流行がこの変化の動きを決定的にしなかった、というのも誤りだそうである(p160)。今、新型コロナ後の世界について色々議論がなされているが、著者の言葉を借りれば、「黒死病そのものは、時代の担っていた趨勢のなかから、次代へ繋がるものをアンダーラインした上でそれを加速させ、その時代に取り残されるものに引導を渡すという働きをしたにせよ、次代を造り出す何ものかを積極的に生み出」(p176)すわけではないのだ。 GAFAに代表されるIT企業の台頭、アメリカの衰退はもう避けられない。資本主義体制を崩壊させる程のインパクトはないかもしれないが、民主主義は大きな試練を迎えるだろう。現代は多様化と一様化が同居している。どちらに傾くのか。黒死病の時代には、ひたすらなる祈りが打ち棄てられた。今、我々は民主主義の黄昏を見ているのかもしれない。 https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001611658
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パンデミックが起こる度に紐解く本。 コロナ禍にあって、カミュの「ペスト」を読み、そして次はこの本を読んだ。 歴史書では軽く触れられるだけの疫病のインパクトを、ヨーロッパ14世紀のペスト大流行に焦点を当てて描き出す、岩波新書のベストセラー。 歴史家の重視しない題材に焦点を当てた科...
パンデミックが起こる度に紐解く本。 コロナ禍にあって、カミュの「ペスト」を読み、そして次はこの本を読んだ。 歴史書では軽く触れられるだけの疫病のインパクトを、ヨーロッパ14世紀のペスト大流行に焦点を当てて描き出す、岩波新書のベストセラー。 歴史家の重視しない題材に焦点を当てた科学史家の着眼点の勝利。 科学史家村上陽一郎の出世作と言える。 ペストは歴史に登場して以来、かっきり300年サイクルで大流行を起こしているという。 14世紀、17世紀、そして20世紀。 突然アウトブレイクし、大量の死者を出した後、これまた突然収束していく。 カミュの「ペスト」でも、この病は、何の前触れもなく突然猛威を奮い始め、多くの人々の生命を奪って、社会に大混乱を与え、そして、人間の努力に関わりなく、突然消え去る。 300年サイクルが正しいとすると、体力を蓄え、変化を遂げつつあるペストが次にアウトブレイクするのは2200年頃か。
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あっと言う間に読了できました。疫病の中でも最大級のインパクトを持っていたペストについて、特に中世ヨーロッパへの影響について勉強したく本書を手に取りました。ペストは古代にも発生したらしいことがいくつかの文献から明らかですが、その状況が詳しくわかるのは、本書が中心的に書いている中世ヨ...
あっと言う間に読了できました。疫病の中でも最大級のインパクトを持っていたペストについて、特に中世ヨーロッパへの影響について勉強したく本書を手に取りました。ペストは古代にも発生したらしいことがいくつかの文献から明らかですが、その状況が詳しくわかるのは、本書が中心的に書いている中世ヨーロッパ(14世紀)でしょう。ボッカチオの「デカメロン」はじめ、当時のペストの状況を記述する手掛かりが多数残されています。 本書で興味深かったのは、様々な病因論です。14世紀当時の医学ではまだペスト菌は発見されていませんから(それが発見されるのは19世紀、北里柴三郎とイェルサンによる)、当時の人々は様々な原因を考えていたわけです。ただ病気が「感染する」ということ、また「隔離されていた」人々が罹患しなかった、という知見から、感染地域からの人々を一定期間隔離するような政策も打ち出されますが、本書によるとそれもペストの大災害が落ち着いた後だったとのこと。ペストは、それが主因ではなかったにせよ、それまで進行していた中世ヨーロッパの様々な社会制度終焉(例:荘園制度の終焉)や宗教改革へのダメ押しになったということが本書から理解できました。 ひるがえって現在に目を向けると、我々はCovid-19という疫病を経て、テレワークのような働き方の劇的な変化を目の当たりにしています。またCovid-19によってこれまで進んでいた社会のデジタル化に拍車がかかったことも間違いありません。大きな疫病が持つ社会変革の力を感じる本でした。
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