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吉里吉里人(下) 新潮文庫
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吉里吉里人(下) 新潮文庫

井上ひさし(著者)

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吉里吉里人(下) 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1985/09/01
JAN 9784101168180

吉里吉里人(下)

¥440

商品レビュー

3.6

31件のお客様レビュー

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2010/05/28

このユートピアはどう…

このユートピアはどうなるのか。ついにクライマックス。東北弁が頭から抜けなくなりました。

文庫OFF

2024/02/15

文庫本(三部作)に改訂する前の単行本で読んだ。 読みはじめ、何度も「何でこんなのを読まなければならないのか」の自問に襲われ、エンジンをかけるのに手こずった。 この作品は壮大な構想のもとで、奇想天外・パロディ・下ネタエロ・ダジャレ・ギャグ・ユーモア・類語反対語羅列‥‥冗談のようなノ...

文庫本(三部作)に改訂する前の単行本で読んだ。 読みはじめ、何度も「何でこんなのを読まなければならないのか」の自問に襲われ、エンジンをかけるのに手こずった。 この作品は壮大な構想のもとで、奇想天外・パロディ・下ネタエロ・ダジャレ・ギャグ・ユーモア・類語反対語羅列‥‥冗談のようなノリの文章が延々と続き、常識をひっくり返しまとめ上げたユートピア創造の長編小説である。話題の事柄や背景を克明に説明し作者の浩瀚な知識をこれでもかと描く。一国独立の法的根拠などいろいろなことをよく調べその描写がとにかく長い。読んでるのが馬鹿らしくなり、ついていくのを止めようと思う。読者の許容範囲の限界ギリギリを挑発し、楽しんでいる作者のしたり顔が目に浮かぶ。いつの間にか独特の異世界に引き込まれ、途中の迷いが嘘のように共和国の応援団になってしまう。国の建て付けや運営のアイデアに共感し、よくこれだけのことを思いつくなと感心する。 全編を貫く作者の思考の破天荒さが伝わってくる。 まさに「正論は大声で言うべからず」である。 中央に対する地方・辺境からの視点、少数民族や方言の価値、権威・権力からの独立、老若男女民衆の力、医学・医療の重要性、直接民主主義の可能性‥‥。 作者の考える理想郷や思想にはまったく同感であり、 振り落とされなくてよかったと思う。 リアルとイマジネーション、深刻と呑気の両極端ではあるが、『レ・ミゼラブル』や『ジャン・クリストフ』『白鯨』など世界の長編文学作品に通じるものを感じる。 東北岩手県の四千二百人の小さな村が吉里吉里国として日本国から独立する話である。標準語の文章にはすべて東北弁のルビがふられ、ズーズー弁の独特な世界を創り出す。藤原三代の埋蔵金4千トンを「金隠し」にして隠し、それを通貨の裏付けにして金本位の国家運営をする。愚人会議という村人10人で構成する移動政府があり、政治経済や教育・農業・軍事・法務等々各省が機能し、小学生から老人までの男女がいろいろな役割を担う。多くの多国籍企業が支店を置き地球規模で注目される。現実社会の問題点を解決する理想的な仕組みで共和国が運営される。 最先端技術の医科大学病院を中枢に据えて、その開発技術を世界中の少数民族独立の武器にする。偶然紛れ込んだ三文作家の目で、驚きながらこの国の成りたちを発見していく。大統領は「タッチ制」で継承することになっており、移動政府の運転手から彼が引き継ぐことになる。日本を中心に諸外国の破壊工作が圧力を増す。 最後の終わり方が鮮やかだ。 少年時代に兄弟や友人達と隠れ家を作り掟を決めてごっこ遊びをした時の興奮や、大学のバリケード封鎖で仲間同士のコンミューンのような生活、その自由と清々しさが彷彿される。権威から独立して仲間で役割を決めて理想郷を作る高揚感である。現実からの隔絶、体制からの自立に興奮し燃えた経験は強烈で決定的な記憶である。 やはり井上ひさしは凄い。この作品はユーモアと揶揄や皮肉は満載だが悲観は皆無で底抜けに明るく爽快で読者に希望の夢を見せてくれる。 読み切ってよかったとつくづく思う。

Posted by ブクログ

2023/10/15

吉里吉里人が並べ立てる理論はどれも骨太で,何よりも愛国心に満ちている点で一見手強そうに思えるが,天上からの暴力には無力であった。この筋が何を示唆しているのかは,現代だと少し意味合いが変わってくるだろう。 文章の大半は悪ふざけの域であり,ここは読者の好みの分かれるところだろう。私...

吉里吉里人が並べ立てる理論はどれも骨太で,何よりも愛国心に満ちている点で一見手強そうに思えるが,天上からの暴力には無力であった。この筋が何を示唆しているのかは,現代だと少し意味合いが変わってくるだろう。 文章の大半は悪ふざけの域であり,ここは読者の好みの分かれるところだろう。私は読んでいて面倒だと感じることのほうが多かった。

Posted by ブクログ

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