![散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道 新潮文庫](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001596/0015967706LL.jpg)
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散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2008/07/28 |
JAN | 9784101352817 |
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散るぞ悲しき
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商品レビュー
4.6
88件のお客様レビュー
これまでの日本軍の戦い方のセオリーを全て壊し、本土にいる家族を守るため指揮をとった栗林忠道さん、ならびに共に戦った方々に敬意を込めて。 読んでると勝手に涙がぼろぼろ落ちてきて視界が滲み文章が読めなくなることが多かった。 軍人エリートと呼ばれた栗林さんも、家族に宛てた手紙ではただの...
これまでの日本軍の戦い方のセオリーを全て壊し、本土にいる家族を守るため指揮をとった栗林忠道さん、ならびに共に戦った方々に敬意を込めて。 読んでると勝手に涙がぼろぼろ落ちてきて視界が滲み文章が読めなくなることが多かった。 軍人エリートと呼ばれた栗林さんも、家族に宛てた手紙ではただの子どもの成長を楽しみにしているお父さんで、家族からの手紙がこの戦地にいる人たちにとってどれだけ心の拠り所になっていたのかを考えると切なかった。 普段は温情で滅多に怒らない栗林さんが自分を慕って内緒でついてきた少年に対し激昂し本土に帰らせたというエピソードも彼の人柄が出ており、とても印象に残っている。また、配給された食べ物に関しても必要最低限しか手を付けず、兵士たちに配布していたという話も好き。皆と同じ目線にたち統率する。 このような方にリーダーとして戦後の日本を引っ張っていって欲しかった。
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硫黄島ははじめから絶望的な戦場だった。 硫黄島の日本軍には飛行機も戦艦もなく、海上・航空戦力はほぼゼロに等しかった。(p10) だが、総指揮官栗林忠道は硫黄島の陥落を少しでも先延ばしにしようと懸命に戦った。そしてその戦い方は賢明だった。 陸軍の伝統的戦法である水際作戦を採用せず、...
硫黄島ははじめから絶望的な戦場だった。 硫黄島の日本軍には飛行機も戦艦もなく、海上・航空戦力はほぼゼロに等しかった。(p10) だが、総指揮官栗林忠道は硫黄島の陥落を少しでも先延ばしにしようと懸命に戦った。そしてその戦い方は賢明だった。 陸軍の伝統的戦法である水際作戦を採用せず、後退配備をしたのである。 自らの足で島の隅々まで見て回り、その地形から判断したのである。 敵との戦局において不利な状況でありながら、兵士の無駄死にを最大限回避し、硫黄島の陥落を最大限先延ばしにするために、最良の選択をした。 硫黄島の陥落を先延ばしにすることで、本土への攻撃も先延ばしにできると考えてのことだった。 冷徹な指揮官であるが、部下のことをよく気に留め、安全な別の島からではなく、現場で指揮を執った。 水も十分に無い劣悪な環境で現場の兵士たちは戦っていたが、大本営は米軍上陸近しと言う段になって、硫黄島を見捨て、支援はほとんど得られなかった。 最後までしぶとく戦ったものの、結局硫黄島は米軍の手に落ちる。 そしてこの大戦は原爆投下という最悪の事態で、幕を閉じる。栗林中将の戦いは、水泡に帰してしまった。 けれど、多くの兵士も市井の人々を守るべく、「潔い死を死ぬのではなく、もっとも苦しい生を生きよ」と必死に戦ったのだと思う。 本書にたくさん登場する栗林中将の手紙は、ごく普通の家族を大切にする父親、夫像を浮き彫りにし、戦争の現実味を増す。 普通の生活を守るために、過酷な戦いを強いられる不条理を感じる。 戦争に関する本を読むと最終的に、「人は何故戦争をするのだろうか」という疑問に行きつく。今回もまさにそうだ。 東京大空襲や、原爆投下について書かれている箇所を読むと、何故人はこんなに残酷なことができるのだろうかと、腹立たしくなる。それらに加担した将軍たちは、戦争犯罪人として罪に問われることもなく、寧ろ英雄として語り継がれることにも問題を感じる。 人類が犯した大罪であり、二度と同じ過ちを犯さないためにも、英雄視するべきではないだろう。 本書を読んで、硫黄島での凄惨な戦いや栗林忠道という人のことを少しだけ知ることができた。 それは太平洋戦争のほんの一端であるけれど、平和を享受している我々は、たとえそれがほんの一端であれ、太平洋戦争という悲惨な過去の歴史を知るべきだと思う。 本書は多くの人に読んでもらいたい一冊である。
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すっと読める文章。貴重な事実を積み重ねて描かれているので人となりがよくわかり、感動する。 戦争という抗えない環境に置かれることがいかに残酷かということを実感させられる。
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