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眼中の人 岩波文庫
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眼中の人 岩波文庫

小島政二郎(著者)

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眼中の人 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2002/11/14
JAN 9784003114711

眼中の人

¥330

商品レビュー

4.2

7件のお客様レビュー

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2021/08/24

 芥川龍之介の2年先輩でありながら作家としては随分後輩な作者が小説とは何かを友人である芥川、菊池等との付き合いを通じて成長する姿が判ります。また芥川は偉大な作家である事を改めて感じました。

Posted by ブクログ

2021/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作者が若い頃、自分の文学を確立ようともがいていた様を綴った、回顧的成長譚。 同じ世代で一歩も二歩も抜きん出ていた芥川龍之介や菊池寛とのエピソードや、彼らに対する自身の心情がとても細かく、そして素直に書かれている。 はじめは対抗意識や憧れと劣等感が大きかった彼らとの関係も、二人や周りの作家に認められ、また自身の強い苦悩や努力を経て、肩肘の張った二人との関わり方も変わっていく。 ついに自分が書くべきもの、憧れる二人にあって自分にないものをはっきりと見つける瞬間がくるのだけど、そこに至る流れが、熱い。 作者が見つけた文学の大切な部分は、物をつくることだけではなく、人との関わり方や、人生を味わって生きていくためにも大切なことだと思う。 二十歳くらいの頃読んで、とても熱い気持ちになった覚えがあるけど、今回はもう少し落ち着き、そうだよね、といった強い同意的な気持ちで読んだ。 しばらく空けて再読するのも面白い。 芥川と菊池の創作スタイルの違い、つまりは思想の違いなどは、近くで見ていた人ならではの感じ方で味わい深い。 また、全体を通して文章の肌触りが良く、活字を読んでいるのに美しい字を読んでいるような気持ちになった。 本書の解説によると、眼中の人とは「常に眼中にあって忘れられない人」とのこと。

Posted by ブクログ

2019/07/07

小島政二郎はもともと気弱だった いつも人に合わせる、気苦労の絶えない男だった 小説家としては芥川龍之介に心酔し、文章の美しさにこだわっていたが 世間からまったく注目されず、自身の創作も行き詰まっていた しかし、芥川の家で知り合ったライバル・菊池寛から軽く扱われ 精神的に追い込まれ...

小島政二郎はもともと気弱だった いつも人に合わせる、気苦労の絶えない男だった 小説家としては芥川龍之介に心酔し、文章の美しさにこだわっていたが 世間からまったく注目されず、自身の創作も行き詰まっていた しかし、芥川の家で知り合ったライバル・菊池寛から軽く扱われ 精神的に追い込まれた彼は 佐藤春夫の文章をヒントに、自らの殻を破ることに成功 また鈴木三重吉との確執を経て、その義理の妹と結婚したことで 徐々に自我の目覚めを得た そして、睡眠薬を飲みすぎた菊池の狂乱を目の当たりにしたとき 小説家として、ひとつの悟りを得た 文章を飾っても仕方ない 自己の思想に基づいて世の中を語らなければ読み手の心を揺さぶれず そのためには、自己を肯定しなければならない それに気づいた小島は、出世作となる「一枚看板」を書くのだけど そういう考え方が後年 小島にまつわるさまざまな悪評の流布した原因にもなったと思う 芥川龍之介も「一枚看板」は絶賛したが やはり後年、逆に小島は芥川に否定的な評伝を出している しかし「龍門の四天王」と呼ばれた人物の立身伝であり 教養小説であるこの作品は 大正時代の文壇を、ある一面から非常にいきいきと書いており 興味深いものだ

Posted by ブクログ

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