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対話篇 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | 本当に愛する人ができたら、絶対にその人の手を離してはいけない。なぜなら、離したとたんに誰よりも遠くへと行ってしまうからだ。最初で最後の運命の恋、残酷な結末の片思い、薄れてゆく愛しい人の記憶。愛する者を失い、孤独に沈む者たちが語る切なくも希望に満ちた数々のストーリーを描く傑作中編集。 |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2008/06/28 |
| JAN | 9784101351513 |

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商品レビュー
3.9
201件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
学生、恋愛、倦怠、何かに打ち込むこと、克己。 こういうのが青春小説のメイン要素だと考えています。ただこれだけだと詰まらない。単純、もとい、展開が読める。 本作の良さは、単に爽やかさや自らの過去を思い出させる、といったことではありません。一抹の暗さ・ダーティーさ、換言すれば形を変えた「死」が見え隠れするから、と敢えて言いきってもよいと思います。 こうした「暗み」が青春小説のある意味軽薄な読み味に、「深み」を与えているのでは、と考えます。 まあ死に直面するという展開も陳腐といえば陳腐。ただ、本作はその出現がややトリッキーである点が特徴かと思います。 ・・・ 第一篇目。「恋愛小説」 「僕」が卒業間際の試験で出会った影の薄いクラスメートとたまたま会話をしたことから端を発する。彼は「死神」とかつてあだ名されていたが、彼の背負ってきた人生はそれにふさわしい過去を持っていた。 その「死神」の過去もドラマチックながら、彼が秘めていた想いに胸をうたれる。 ・・・ 二篇目。「永遠の連環」 ガンで死の淵を彷徨う「僕」を訪ねてきたKとの会話の物語。Kは「僕」のたっての願いを聞いてくれ、あまつさえ叶えてくれもした。そのKの真の姿に「僕」は驚愕するが…。 「恋愛小説」との連作じみた中篇となっています。Kの出自が分からず、ミステリー小説ともとれる作品。 ・・・ 第三篇目。「花」 脳動脈瘤が発見され仕事をやめた若手社会人の「僕」が、ふとした拍子で人権派弁護士のお供に東京から鹿児島までのドライバーを勤めることになった。リスクのある手術に逡巡する「僕」がたまたま引き受けたドライバー業、その人権派弁護士にも人知れぬ過去があった。 若さゆえに間違えること。大切なものを手放してはいけないということ。人を思うこと。 色々と過ちをおかしてきたからこそ分かる、若気の至り。すれ違いと純愛。こういう展開、ベタだけど好きです。 ・・・ ということで金城作品を久々に読みました。 大人になって汚れてしまうと、こういう作品が本当に瑞々しく感じられます。子どもにも読ませてみたい作品でした。 読書嫌いな中高生あたりに読ませてみたい作品ですね。
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秋は確実に深まっている。 いまの僕に、後悔することなど、何ひとつとしてない。 ただ慈しむべき記憶だけがある。 あれもこれもいすべてがいとおしい。 それらを抱えて、来たるべき冬を迎えよう。 車の調子はいい。 世界の涯まで行けそうだ。 間違いない。 この世界は素晴らしい。 僕は無傷で...
秋は確実に深まっている。 いまの僕に、後悔することなど、何ひとつとしてない。 ただ慈しむべき記憶だけがある。 あれもこれもいすべてがいとおしい。 それらを抱えて、来たるべき冬を迎えよう。 車の調子はいい。 世界の涯まで行けそうだ。 間違いない。 この世界は素晴らしい。 僕は無傷で生還するだろう。
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親しくなった人が次々と亡くなってしまう少年の話,少年の最期の願いを聞き届けに来た友人の話,ふとしたきっかけで知り合った少年と老人が鹿児島を目指して国道を南下する話,3つの話で構成されている。 全編通して「死」や「別れ」という重いテーマを書きながら、どの話も主人公の思考が直情的で若...
親しくなった人が次々と亡くなってしまう少年の話,少年の最期の願いを聞き届けに来た友人の話,ふとしたきっかけで知り合った少年と老人が鹿児島を目指して国道を南下する話,3つの話で構成されている。 全編通して「死」や「別れ」という重いテーマを書きながら、どの話も主人公の思考が直情的で若く妙に明るい雰囲気の作品。死神や殺し屋など現実にはあり得ない話からドライブするだけのロードムービーまで、通して1つの話として綺麗にまとまっている。
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