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恋の都 ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2008/04/11 |
JAN | 9784480424310 |
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恋の都
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商品レビュー
3.8
17件のお客様レビュー
主人子のまゆみよりも、彼女への想いを秘めながらいざというときに彼女を守り大人の対応をするバンドリーダーの坂口や、ピンチのときにさっと救ってくれる(でもちょっとイジワル)歌手のマリコの存在が良かった。三島の純文学以外のこうした作品はエンタメとしては面白いけどやはり純文学のほうが面白...
主人子のまゆみよりも、彼女への想いを秘めながらいざというときに彼女を守り大人の対応をするバンドリーダーの坂口や、ピンチのときにさっと救ってくれる(でもちょっとイジワル)歌手のマリコの存在が良かった。三島の純文学以外のこうした作品はエンタメとしては面白いけどやはり純文学のほうが面白い。 冒頭の方にある「期待している人間の表情というものは美しいものだ。そのとき人間はいちばん正直な表情をして居る」はまゆみの右翼少年として切腹した五郎への想いと重なり、ラストのどんでん返しを考えると奥が深いと思った。 しかし五郎の変貌ってあり得ないようでリアルなのかも。 幻想を見ていたのはまゆみだけでなく、五郎も同じだったんだろうなぁ
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思想にしがみつくことと、時世に合わせて生きること、どっちがよろしいか? この本を読んで思ったこと。 信じていたものが、枯葉のようにいとも軽く舞い上がるくらいの重量しかないのだとしたら、信じるという行為はなんですのん?となる。 また、いとも容易く前言撤回するのも分裂的で狂人あ...
思想にしがみつくことと、時世に合わせて生きること、どっちがよろしいか? この本を読んで思ったこと。 信じていたものが、枯葉のようにいとも軽く舞い上がるくらいの重量しかないのだとしたら、信じるという行為はなんですのん?となる。 また、いとも容易く前言撤回するのも分裂的で狂人あつかいされる。 事実を客観的に、一つづつ丁寧に積み重ねる忍耐と勇気は心強いけども、あんましカッコ良くない。 時間、因果、空間、意味とか全て取り払って表現する、その瞬間に過去になる。その繰り返しやねんな。 三島由紀夫が東大で論争していたときに芥氏がそんなこと言ってた気がする。 (むつかしいから正しく理解してるか自信ないけど) と思う。 全てに意味なんかないよ。 そう言わせてください。
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この三島はもう少女漫画。それぐらいときめくし心掻き乱される…!三島読んだことない人にぜひ、お勧めしたい読みやすさ。やっぱりこんなに女心(と言うか恋心?)を具に表現できる男性作家が他にいないと思う。三島の小説に出てくる女性だいたいみんな好きなのは本作のまゆみ、安子、マリ子のようにサ...
この三島はもう少女漫画。それぐらいときめくし心掻き乱される…!三島読んだことない人にぜひ、お勧めしたい読みやすさ。やっぱりこんなに女心(と言うか恋心?)を具に表現できる男性作家が他にいないと思う。三島の小説に出てくる女性だいたいみんな好きなのは本作のまゆみ、安子、マリ子のようにサッパリしてて、自分持ってて、表に出る言動に迷いがないからかなー。そして三島が表現する女性の服がなんとも美しくて芳しい、というか…めっちゃレトロで可愛いのを妄想させてくれる。いつも思うけど、戦後の民主化と欧米化が急速に進んだ時代に、虚無的だったとしてもちょっと生きてみたかった。平成や令和も、いつかはそうした憧れの歴史になるのやもしれぬ… 初恋相手の思想をこっそり精神的支柱としつつ敏腕マネージャーとしての仕事もこなし、その上での友人たちを交えた劇的なストーリー展開、、文体は他より朗らかだけど、だからこそ三島の魅力が光ってるとも思う。
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