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山猫 岩波文庫
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山猫 岩波文庫

トマージ・ディランペドゥーサ【作】, 小林惺【訳】

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山猫 岩波文庫

定価 ¥1,034

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2008/03/14
JAN 9784003271612

山猫

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商品レビュー

3.6

12件のお客様レビュー

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2024/12/16

古代ローマの遺跡で、新しい時代の娘とロマンスに包まれる。変わらないために変わるというのは、現在にもあてはまる。我々の過去はそのエキストラになってゆくのである。最後は逆転して自由な姉妹になったのだから、タンクレディーより辛抱したかいがあったと思う。 ただこの話、よく理解してないのと...

古代ローマの遺跡で、新しい時代の娘とロマンスに包まれる。変わらないために変わるというのは、現在にもあてはまる。我々の過去はそのエキストラになってゆくのである。最後は逆転して自由な姉妹になったのだから、タンクレディーより辛抱したかいがあったと思う。 ただこの話、よく理解してないのと忘れかけてるのとで、感想は独自の空想になっているかもしれない。

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2024/07/04

イタリア統一戦争下のシチリア。新しい時代を理解しながらも威厳と倦怠のうちに滅んでゆく貴族一族。初老の公爵と奔放な若者たちの感情の対比。動きの乏しい物語の中で文脈から滲む緊張感。イタリア人が愛する傑作。読書の楽しさを味わえる1冊

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2023/06/27

旅をする前は赴く地にまつわる本や映画を楽しむことを習慣としているが、シチリアといえば、ゴッドファーザーの次に浮かぶのはこの作品だろう。以前に映画も観たことがあるが、何となく印象はあまり残っておらず、新鮮な気持ちで読んだ。 お決まりの、ある大貴族の斜陽の物語だが、老当主に大局的な悲...

旅をする前は赴く地にまつわる本や映画を楽しむことを習慣としているが、シチリアといえば、ゴッドファーザーの次に浮かぶのはこの作品だろう。以前に映画も観たことがあるが、何となく印象はあまり残っておらず、新鮮な気持ちで読んだ。 お決まりの、ある大貴族の斜陽の物語だが、老当主に大局的な悲愴感はほとんどなく、半ば自ら進んで一族を「過去」へと葬る様が印象的だった。自身を歴史の大きな流れの一部とあまりに理解してしまっているが故の諦念と一種の怠慢は、作者自身が持っていたものだろうか。生き生きとした次世代の代表である甥夫婦も、不幸な結婚生活の示唆があちこちに散りばめられている。晩年のコンチェッタには、どうせ不実な男だから今になって後悔することは何もないと声をかけてあげたい。

Posted by ブクログ