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教養としての世界史 講談社現代新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1966/06/16 |
JAN | 9784061154803 |
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教養としての世界史
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商品レビュー
3.4
8件のお客様レビュー
ローマ人。イタリア半島を征服したとき、被征服民の権利にあえて格差をつけ、(仲違いへと仕向け)彼らが結束してローマに反抗するのを防いだ。p.34 当時のヘレニズム世界・ローマ帝国。いろいろな民族が混在。特定民族の神ではなく万人の神を説くキリスト教が広がる素地があった。p.39 ...
ローマ人。イタリア半島を征服したとき、被征服民の権利にあえて格差をつけ、(仲違いへと仕向け)彼らが結束してローマに反抗するのを防いだ。p.34 当時のヘレニズム世界・ローマ帝国。いろいろな民族が混在。特定民族の神ではなく万人の神を説くキリスト教が広がる素地があった。p.39 ヨーロッパ中世。戦争・疫病・飢饉・貧困。混乱した社会に秩序と安定をもたらす「厳しい枠」が求められた。封建制。p.76 十字軍。罪もない人々が異教徒(イスラム教)というだけで無惨に虐殺された。野蛮行為。狂信と殺戮。残忍であればあるほど神の意に沿うとでも考えたのか。騎士道精神もあったものではない。p.77 ビザンツがイスラムの西欧への侵入を防いだことで、西ヨーロッパ人は草深い田舎で町づくりを進められた。p.82 朱熹の大義名分論は異民族による支配を受けた漢民族がそのコンプレックスをはねのけようと、中華と未開辺境(夷狄)との別、上下関係を観念の上で強調した。p.95 近代より前、東西の交渉はあったが、互いの世界に深刻な影響を与えるほどではなく、東は東、西は西だった。p.99 中世封建の時代、国王は権威はあるが権力がない。権力は諸侯がにぎっていた。近代になり、国王は権威とともに権力も手中におさめた。p.117 オランダが平戸・長崎に商館をおき、日本と交易できたのは、ポルトガル・スペインのようにキリスト教布教や植民ではなく商売に一途だったから。p.126 英。七年戦争でプロイセンを助けて財政難。植民地アメリカで増税して賄おうとした(印紙法1765)。代表無くして課税なし。独立戦争へ。p.132
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1966年刊行。著者は東北大学名誉教授。新書サイズで世界全史を追うというのは相当無謀な試み。時に、復習というか、さらっと全体像を掴まえ直すために読まれるものか。
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コムパクトに世界史を概観しませうといふ書物は数多くあります。学生時代にあまり熱心に勉強しなかつた人(わたくしのことです)が読むのでせうか。ここでは、故・西村貞二氏の『教養としての世界史』を登場させます。この方、オスカー・ワイルドの個人全訳を成し遂げた西村孝次氏のお兄さんなのですね...
コムパクトに世界史を概観しませうといふ書物は数多くあります。学生時代にあまり熱心に勉強しなかつた人(わたくしのことです)が読むのでせうか。ここでは、故・西村貞二氏の『教養としての世界史』を登場させます。この方、オスカー・ワイルドの個人全訳を成し遂げた西村孝次氏のお兄さんなのですね。無学なわたくしは知りませんでした。 さて、このタイトルですが、ちよつと厭らしいですね。「教養としての」なんて。中には「いや、俺は『もういちど読む山川世界史』で十分だぜ」と主張する向きもゐらつしやるかも知れません。 まあまあ。山川出版社の本も良いけれど、アレは基本的に「教科書」であります。西村氏の著書は、単に、各国の歴史を編年体で述べたものではありません。著者も語るやうに、しよせん新書一冊で世界史を俯瞰するのは無理といふもの。 そこで、西村氏の言葉を借りれば、本書では「世界史の肖像画をえがく」ことを眼目としたらしい。 「肖像画は、個人の風貌をたんにリアルにえがくのでなくて、時に思いきったデフォルメをするとき、かえって特色がにじみ出るのではないでしょうか」(「まえがき」より) なるほど、写真みたいな写実的な肖像画は、記録的な意味はあつても、それ以上でも以下でもない。しかしデフォルメは、その人のもつとも特徴的な要素を強調するので、より印象に残るのであります。 例へばフランス革命。「数巻の書をもってしても委曲をつくせません」(著者)といふことで、時系列の解説を廃し、その代りに「三つの視点」(①革命の性質について②革命の上げ潮と引き潮について③外国との関係について)を挙げることで、その全体像や歴史的意義を浮き彫りにしてゐます。 つまり、お手軽に入門書を一冊読んで、何となく分かつた気分にさせてくれるといふものではなく、本書を読んだ後では、それぞれの事件・出来事についてより深く突込んで知りたくなるのでした。この辺りが「教養としての」などと豪語する原因ですかな。 では今夜はこんなところで、ご無礼します。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-639.html
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