1,800円以上の注文で送料無料

薔薇十字の覚醒
  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 書籍
  • 1215-02-08

薔薇十字の覚醒

フランセス・A・イエンツ(著者), 石原剛一郎(編者), 山下知夫(訳者)

追加する に追加する

薔薇十字の覚醒

定価 ¥4,180

2,970 定価より1,210円(28%)おトク

獲得ポイント27P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

2/21(金)~2/26(水)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 工作舎
発売年月日 1986/07/30
JAN 9784875021209

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

2/21(金)~2/26(水)

薔薇十字の覚醒

¥2,970

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

3

2件のお客様レビュー

レビューを投稿

2012/04/17

Frances Ameria Yates (1899-1981) The Rosicrucian Enlightenment (1972)

Posted by ブクログ

2008/12/26

イエイツの本は以前にも紹介したと思う。『ヴァロア・タピスリーの謎』や『世界劇場』,『記憶術』など一風変わった歴史記述はいつも刺激を与えてくれる。アラン・コルバンなどのアナール派とは全く異なるアプローチで,ルネサンス期の科学と地下文化について深い洞察を与えてくれる。 「薔薇十字団」...

イエイツの本は以前にも紹介したと思う。『ヴァロア・タピスリーの謎』や『世界劇場』,『記憶術』など一風変わった歴史記述はいつも刺激を与えてくれる。アラン・コルバンなどのアナール派とは全く異なるアプローチで,ルネサンス期の科学と地下文化について深い洞察を与えてくれる。 「薔薇十字団」は種村季弘が『薔薇十字の魔法』(1986年,青土社)でも取り上げているが,なかなか実態がつかめずに終わっているような気がする。そして,真面目な歴史家ではなく,読み物として面白い種村氏の歴史記述で取り上げられるような特徴を持っている。つまり薔薇十字団は正史に登場するようなものではなく,いわゆる存在したかどうかも分からない地下組織であるところに特徴がある。実際にこの組織は一般的に「薔薇十字宣言」と呼ばれてる2つの文書,「友愛団の名声,および薔薇十字のもっとも気高き結社の友愛団の発見」および「友愛団の告白,あるいはヨーロッパの全学者に宛てて書かれた,薔薇十字のもっとも立派な結社の称えられるべき友愛団の告白」という,それぞれ1614年と1615年に出版された小冊子によってのみ,その組織の確実な存在がほのめかされているにすぎない。そして,この2つの文章は本書に収められているわけだが,そのなかに,団員は団員であることを公言してはならないということが記されているために,いまだに薔薇十字団は謎なままであり,著名な科学者もその団員だったのではないかと噂されもしている。 しかし,ロッシによるベーコンについての研究書の邦題『魔術から科学へ』という時代に現れた怪しげな宗教団体として簡単に済ませることはできないというのがイエイツの主張だ。本書はまさしく正史である,英国王女エリザベスとファルツ選帝侯フリードリヒとの政治的戦略結婚の話から始まる。一見,かなり薔薇十字団とは無関係と思われる同時代的なヨーロッパの国境を越えた政治的動向が,ドイツで出版された上記「薔薇十字宣言」と緩やかなつながりを持ってくるということを一つ一つ丹念に辿ってくれるのが本書である。 これまでのイエイツ作品にも登場しているさまざまな科学者,哲学者が本書にも登場する。英国の数学者,ジョン・ディー,ロバート・フラッド,フランシス・ベーコン。ベーコンと並んであまりにも有名なフランスのルネ・デカルト,イタリアのカンパネッラ,果ては物理学者アイザック・ニュートンまで。近代的な思考の発端となったとされているベーコンやニュートンが,その裏では魔術的な思考の愛好者だったこと。ベーコンの遺作『ニューアトランティス』というユートピア物語の設定は薔薇十字団を知っていた可能性十分。もちろん,カンパネッラの『太陽の都』も。 この薔薇十字宣言は独自のオカルト思想というわけではなく,やはり当時のヨーロッパ社会に広く関連性を持っており,体系立って論証できないその残された断片のさまざまな象徴を読み解き,それをさまざまあ資料と結び付けていく,正攻法は現代文化を研究する私のような者にも学ぶところは非常に大きい。まあ,その博識には驚く他ないが,こういう刺激的な読書を経験させてくれる著書を自身でも書いてみたいものだ。

Posted by ブクログ