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枯木灘 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 1992/08/29 |
JAN | 9784309400020 |
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枯木灘
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商品レビュー
3.9
61件のお客様レビュー
和歌山の山奥が舞台で…
和歌山の山奥が舞台で、30人くらいの登場人物のほとんどが血縁者です。全編を通じて、田舎特有の閉塞感(知的な洗練とは程遠いライフスタイルとか、動物のように奔放な性交とか・・・)に満ちています。
文庫OFF
読むのにかなり辛いヘビーな本でした。 土や自然の描写が、触感聴感的なところが気持ちに残りました。ちょうど読んだ時期が、キーともなる3月2日前後となったのが、ちょっとした驚きでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
非常に評価の高い作品なので、頑張って読んだ。実に辛い読書であった。しかし、面白いのは事実であった。 海と山に囲まれた紀伊半島の新宮市を舞台にした小説。主人公のモヤモヤが綿々と綴られ、彼を軸に3つの家族の現在と過去が濃密に語られる。 狭い町、行き場のない主人公および周囲の人々、狭い世界で噂や密通や喧嘩や殺人や自殺や殺人やらとおどろおどろしい事件が似たような状況から繰り返し起こる。 この狭い嫌な世界を象徴するのが主人公の義理の伯母である。いつもあることないこと言いふらし、自己憐憫で涙を流し、尊重されないと憤慨する。この人物が出てくるとまたか、とうんざりするが、実は町全体がこの人と同様なのだ。 フォークナーに影響を受けたのだろうな。アブサロム、アブサロム!を思い出した。 作者の履歴を見るとこの主人公とまるきり同じだ。しかし、日本的私小説という枠を大きくはみ出すスケールの大きさを感じた。暗い、濃い、狭い土地の物語なのに。熊野サーガとでもいうのだろうか。連綿と続く家族のややこしくただれた歴史に、個人を超えた神性が宿っている。 いやったらしいことこの上ないが、中毒性のある作品である。
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