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結晶世界 創元SF文庫
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結晶世界 創元SF文庫

J.G.バラード(著者)

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結晶世界 創元SF文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 1969/01/07
JAN 9784488629021

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結晶世界

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商品レビュー

3.5

40件のお客様レビュー

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2026/01/12

あとがきにあったように、単純で分かりやすいSFではなく、文学作品のように、抽象的な描写が多くある文体だったため、読み進めるのに少し時間がかかった。 世界が少しずつ結晶化していく様には末恐ろしいものを感じたが、この幻想的な世界に惹かれるものもあった。

Posted by ブクログ

2025/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何よりも描写への執念がすごい。 全編に渡って結晶化を書く、書く、書きまくる。手を変え品を変え、語彙力半端ね〜。 ではこの話が刺さったかと言うと、ちょっとまだ難しかったね。私には春分の暗い方に惹かれる気持ちが分からないようです。

Posted by ブクログ

2024/11/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これはセカイ系と呼ばれる物語類型の原型になったのではないかと思われる 根拠のない憶測だが、ここから村上春樹らのラインが出来て派生していったのではないだろうか 今風の作品なら結晶森編として引き延ばしたり結晶と戦ったり、結晶が意思を持ったりするのだが それらと決定的に違うのは結晶化はメインではなく、絶対的な超常現象に人間の強迫観念的な意識が同調していくことである たいていは動機など説明なしか二の次で、異常事態に対峙する正常な人間の動向が描かれると思うが、この作品は異常と異常が混ざり合っている 同じ場所を行ったり来たり一体この人たちは何をやっているのか?と一見思うのだが、その不可解さがあるからこそ動機の理解も可能であり、現象の具体的説明もしているし実はかなり真面目な作風なのではないか その動機とは罪悪感、自己嫌悪、自己欺瞞からの脱却という風なもので、癩病というセンシティブな問題も関わってくる この話はその解決策として自殺を描いている(安楽死の方が近いが)としてしまえば簡単だが、光と闇、白黒付かない人間関係、取り返しのつかない病気、それをグレーなことと放置せず真と偽という観点からみれば、そう単純な話でもないだろう バラード作品に通底するテーマには、世界の偽物感、うそ臭さ、詐欺的な空気とそれらに対する反抗というものがある(個人的な見解) 自殺は過去の清算で一般的に悲劇だとされるが、過去も未来もなく優劣も存在価値もない、存在だけが場所と普遍的に結合する絶対的な状態というのは真に近いのではないだろうか 誰だって嫌な記憶は忘れたいし、嫌な記憶ほど脳内に留まりどこまでも育ち続け、人の一生をも規定してしまう もし、悪質な記憶だけ綺麗に切り取ってしまえたらどんなに良いだろうかと考えたことのある人は多いと思う 時間の枯渇という現象は記憶を結晶に償却し、激重になって何も動かなくなったメモリを解放する 作中では時間的な同一性の喪失だとしているが、作者紹介的にいうなら内宇宙の自己消滅願望を描いているのではないだろうか そのような終末的風景への憧憬は、あり得ないと一笑できるものではないからこそ、類型作品がいまだ多数作られ存在していて、根底には詐欺的な世界への訴訟活動や弁証法的解決を求める動きを読み取れる 個人的には真も偽も両方なく、真への欲求だけがあるという見解だが、すべて真でそれを楽しめばいいというなら、究極的には創作もそれを楽しむ者もエンタメ産業もあり得なくなる 現代の預言者などと謳い文句が付いているが、具体的に指摘するとたぶん白眼視されるようなことを、幻想的な物語のイメージ内と融合させている部分に創作物としての真価があるだろう ただ悲劇と喜劇、モラルとインモラルだけなら大した価値はないが、一見異常にみえる少数派の意見にこそ真実性が眠っていることもある そのような意見は10年か20年、あるいはそれ以上の長い年月を経てようやく発見されることになるのだ 肝心の面白さに関しては、クライマックスのグイグイ引き込んでいく描写力は流石だったが、マタール港などの様子がよくわからず、淡々とした展開で前半はやや退屈 この頃は毒も皮肉も少なく普通にセリフで説明したりと、かなり型りのことをやっていて意外だった 読み易さでいうとかなり読み易い方なのだが、ヴァーミリオン・サンズほどの叙情性もなく、ハイライズのように神経をすり潰してくような重圧感もなく物足りない 根本の芯はブレていないが、後のプロトタイプというか森をグルグルしている主人公のように方向感が決まってない印象を受ける のちの暴動やテロ、マンション管理、慈善事業などの社会的意味を持たせず、結晶化という現象一点のみに設定を絞った内容には剥き出しの観念的メッセージだけがある しかしこの森、危なすぎてアイスホッケーのキーパーのような扮装でもしないと、とてもじゃないが踏み入ることは出来無いんじゃないかと心配したが、それほどでもないらしい それでアロンアルファ的な接着剤と考えたら分かりやすかった。動きを止めると固まってしまい時間と空間と存在が接着される。実態はわからないがそれが永遠に夢を見ているような状態ならば、救いもあるのかもしれない

Posted by ブクログ