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発生的認識論 文庫クセジュ519

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 1972/07/01 |
JAN | 9784560055199 |
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発生的認識論
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ピアジェの『発生的認識論』は、「知識はいかにして可能となるのか」という古典的な認識論の問いに、発達的視点から切り込んだ画期的な著作。 ピアジェの最大の功績は、私たちが当たり前のように使っている「知識」や「理解」が、実は複雑な発達のプロセスを経て獲得されることを明らかにした点。 ...
ピアジェの『発生的認識論』は、「知識はいかにして可能となるのか」という古典的な認識論の問いに、発達的視点から切り込んだ画期的な著作。 ピアジェの最大の功績は、私たちが当たり前のように使っている「知識」や「理解」が、実は複雑な発達のプロセスを経て獲得されることを明らかにした点。 例えば、私たちは「物体は投げれば放物線を描く」ということを知っている。しかし、この「知識」は生まれながらにして持っているわけではない。 それは、赤ちゃんが物を投げて遊ぶという行為を何度も繰り返す中で、徐々に形成されていくのだ。 この発達プロセスを説明するために、ピアジェは「シェマ」「同化」「調節」という3つの重要な概念を提示する。 「シェマ」とは行為や思考のパターンであり、例えば「物を掴む」「物を投げる」といった基本的な行動パターンから、「因果関係を理解する」といった複雑な思考パターンまでを含む。 このシェマは、「同化」と「調節」という2つのプロセスを通じて発達していく。 「同化」とは、新しい経験を既存のシェマに取り込むプロセス。 例えば、赤ちゃんが初めて見る新しいおもちゃを、すでに持っている「掴む」というシェマを使って扱おうとする場合がこれにあたる。 一方「調節」は、新しい経験に合わせてシェマ自体を修正するプロセスのこと。 そのおもちゃが大きすぎて片手では掴めない場合、赤ちゃんは両手で掴むという新しいシェマを発達させる。 これらの概念が画期的だったのは、知識の獲得を単なる外部からの情報の受容としてではなく、主体的な構成のプロセスとして描き出した点にある。 私たちは世界をただ受動的に「写し取っている」わけではない。むしろ、能動的な行為を通じて世界との相互作用を重ね、その中で徐々に理解を構築していくのだ。 このような視点は、現代の教育や学習理論に大きな影響を与えている。例えば「アクティブラーニング」という考え方の背景には、ピアジェの理論が色濃く反映されている。学習者が能動的に環境に働きかけ、試行錯誤を重ねることで、より深い理解が得られるという発想だ。 ピアジェの理論は、その後様々な批判や修正を受けてきた。特に発達段階の固定性や、社会的相互作用の軽視といった点については、多くの異論が提起されている。しかし、知識の獲得を発達的な視点から捉え、その構成的な性質を明らかにした功績は、現代でも高く評価されている。
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仕事上、人に教えるとはどういうことか、人がどのように学習するのかについて興味があり、現代教育学の原点といえるピアジェを手に取った。 この時代によくあることだが、ピアジェは数学、生物学にも造詣が深く、人が認知、学習する過程を、生物の系統発生とのメタファーで理解しようと試みる。あら...
仕事上、人に教えるとはどういうことか、人がどのように学習するのかについて興味があり、現代教育学の原点といえるピアジェを手に取った。 この時代によくあることだが、ピアジェは数学、生物学にも造詣が深く、人が認知、学習する過程を、生物の系統発生とのメタファーで理解しようと試みる。あらゆる分野が科学的に解明できる、という潮流があったのだろう。実験を重視し、実験したぞ、と本の中でも猛アピールしている。 その努力の甲斐あって、ピアジェの教育理論は教育学の教科書に必ず載ることになり、結果としてそれが良かったのかどうかは分からないが、一つの歴史だと感じた。
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出版社/著者からの内容紹介 発生的認識論とは発達心理学や科学思想史の実証的資料にもとづきながら、現代科学の認識論的問題点を発達的に明らかにしようとする科学である。本書では、発生的認識論の創始者であるJ・ピアジェの基本的な視点が、心理学、生物学、論理学、数学、物理学の諸科学を通...
出版社/著者からの内容紹介 発生的認識論とは発達心理学や科学思想史の実証的資料にもとづきながら、現代科学の認識論的問題点を発達的に明らかにしようとする科学である。本書では、発生的認識論の創始者であるJ・ピアジェの基本的な視点が、心理学、生物学、論理学、数学、物理学の諸科学を通して系統的に解説されている。 目次 序論 第一章 認識の形成(精神発達) 第二章 有機的前提条件(認識の生物発生) 第三章 古典的認識論の諸問題への復帰
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