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絹 白水Uブックス169海外小説の誘惑
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2007/12/30 |
JAN | 9784560071694 |
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商品レビュー
4.2
7件のお客様レビュー
『海の上の~』が痛く気に入ったので、続いて本作を。あとがきで書かれていた、”日本への偏見”云々の批評に関しては、全く頓珍漢な話だと思うし、自分的にもそこは全然気にならなかった。寧ろ、辺境の島国である我が国を取り上げてくれるなんて、っていう感激の方が強いくらい。ただ、それは抜きにし...
『海の上の~』が痛く気に入ったので、続いて本作を。あとがきで書かれていた、”日本への偏見”云々の批評に関しては、全く頓珍漢な話だと思うし、自分的にもそこは全然気にならなかった。寧ろ、辺境の島国である我が国を取り上げてくれるなんて、っていう感激の方が強いくらい。ただ、それは抜きにして、物語そのもののパンチ力が、件の作品よりは落ちると感じました。美しい文章なんかは相変わらず健在だけど、あまりピンと来ない恋愛模様を含め、個人的にはそこそこっていう印象でした。奥さんの死後に明かされる、手紙に込められた真実には、ちょっと驚かされたけど。
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蚕の卵を求めてはるばる来た鎖国時代の日本で、少女のように美しい女を見初める話。 著者自ら日本語版序文で、日本らしくないとかんじるところがあっても勘弁、といってるけど、違和感は拭えない。 でも、淡い詩情が漂う神話のような話で、大人のエッチなファンタジーとして読めば、少なくとも退屈...
蚕の卵を求めてはるばる来た鎖国時代の日本で、少女のように美しい女を見初める話。 著者自ら日本語版序文で、日本らしくないとかんじるところがあっても勘弁、といってるけど、違和感は拭えない。 でも、淡い詩情が漂う神話のような話で、大人のエッチなファンタジーとして読めば、少なくとも退屈はしませんでした。 クライマックスに出てくるセクシャルな手紙、日本人がこんなの書くかなあと思わせといて、どんでん返しに結びつけていて、ラストはとても印象的。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
事実を淡々と連ねた物語。 主人公は本来無口な上、作者もあまり語らせない。 書割のように舞台は大陸の西の果てから東の果てを往復する。 まるで舞台劇のように淡々とストーリーだけが進む。 静かな静かな物語。 絹のイメージそのままのスルッとした肌触り。捉えようとしても手から滑り落ちるように、2つの愛の間で、心は浮遊を始める。 それをつなぎ止めようとする2つの思い。 繰り返される反復。 作者が語るように、ゆったりとした通奏低音に徐々に過去のリフレインが重なり、重奏となって響き合う。 最後に明かされる手紙はシルクが持つエロスに満ちて、その秘密に涙。
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