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クローディアの秘密 新版 岩波少年文庫050
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2000/05/01 |
JAN | 9784001140507 |
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クローディアの秘密 新版
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商品レビュー
4.2
146件のお客様レビュー
新たな秘密を持ち帰ることも冒険であり、 秘密をただ持っているのは無いも同然であり、 あいつは何か秘密を持っているぞと思わせながら所有する秘密こそ楽しくて価値がある。
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物語は実に魅力的な設定から始まる。グリーニッチ郊外に住む12歳の少女クローディアは、弟のジェイミーを誘い、ニューヨークのメトロポリタン美術館への家出を決行する。彼らは昼間は観光客に紛れ、夜は16世紀のベッドで眠るという、まるで夢のような生活を送る。しかし、この「優雅な家出」は、や...
物語は実に魅力的な設定から始まる。グリーニッチ郊外に住む12歳の少女クローディアは、弟のジェイミーを誘い、ニューヨークのメトロポリタン美術館への家出を決行する。彼らは昼間は観光客に紛れ、夜は16世紀のベッドで眠るという、まるで夢のような生活を送る。しかし、この「優雅な家出」は、やがて予想外の展開を見せていく。 物語の転機となるのは、美術館に展示された一体の天使像との出会いだ。わずか225ドルで購入されたこの彫像が、実はミケランジェロの作品かもしれないという噂。この謎に惹かれたクローディアは、彫像を寄贈したフランクワイラー夫人を探し出そうと決意する。 カニグズバーグの手腕が最も光るのは、この展開においてだろう。天使像の真贋という問題は、クローディアの内面的な探求と見事に重ね合わされている。「特別になりたい」という彼女の願いは、実は自己理解への深い渇望だった。そして、その答えは意外なところで見つかる。 興味深いのは、作品の構造そのものが、この探求の過程を反映している点だ。フランクワイラー夫人の手紙という形式を採用することで、少女の冒険は大人の洞察に満ちた視点で語られる。この二重の視点により、物語は子どもにも大人にも深い読みを可能にしている。 メトロポリタン美術館という舞台設定も秀逸だ。ここは単なる「隠れ家」ではない。芸術作品が集められた空間で過ごすことは、クローディアの精神的な成長と不可分に結びついている。美術館の日常的な描写は細部まで生き生きとしており、読者を物語世界へと自然に引き込む。 1967年の出版以来、この作品は多くの読者を魅了してきた。それは、この物語が提示する問いの普遍性によるものだろう。芸術作品の価値とは何か。「特別である」とはどういうことか。そして、自己を理解するとはどういうことか。これらの問いは、今日の読者にとっても新鮮な意味を持っている。 現代の視点から見ても、この作品の先進性には目を見張るものがある。知的で主体的な少女を主人公に据え、その内面的成長を丁寧に描いた点は、特に注目に値する。また、芸術作品の真正性をめぐる問題は、現代のアート・シーンにおいても重要な論点となっている。
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※このレビューにはネタバレを含みます
子どもの時に読んだら今よりもっと楽しめただろうなあ!子どもだけでメトロポリタン美術館に"家出に行く"なんて、メアリーポピンズとか、ゆかいなホーマーくんとか、ふたりのロッテとか、ながくつしたのピッピとかに入り込めていた頃なら、もっともっと心踊っただろうな、と少し残念に思う。 最初の夜、心細く思いながらも姉弟がお互いの温度を頼りに眠ったことを、私だったらいつまでも覚えていて、大切な思い出になるだろうな。いつかその切実な夜を懐かしく思い出す時が来る。
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