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炎の武士 新装版 角川文庫14764
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2007/07/25 |
JAN | 9784041323403 |
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炎の武士 新装版
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商品レビュー
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4つの短編の内、「炎の武士」を読了。 武田軍に取り囲まれた長篠城から一人脱出して、味方の徳川軍へ知らせに行く、鳥居強右衛門のお話。 NHK大河ドラマ「どうする家康」でも、「鳥居強右衛門」のエピソードは描かれていた。 「どうする家康」での瀬名姫とのエピソードはだいぶ史実を捻...
4つの短編の内、「炎の武士」を読了。 武田軍に取り囲まれた長篠城から一人脱出して、味方の徳川軍へ知らせに行く、鳥居強右衛門のお話。 NHK大河ドラマ「どうする家康」でも、「鳥居強右衛門」のエピソードは描かれていた。 「どうする家康」での瀬名姫とのエピソードはだいぶ史実を捻じ曲げて描かれているようだが、「鳥居強右衛門」のエピソードは、ほぼ同じだった。 戦国時代の武士は、後ほどの江戸時代の武士とは、だいぶ違っていたようだ。 この時代、殿様の為、死ぬということはなく、自分の命が何より大事だったようだ。 そんな中でも、殿様の為、自分の命をかけて行動する強右衛門は特異な存在だった。 最後は武田軍に捕まり、味方の城兵の前で、裸で貼り付けにされ、四方から槍で刺殺された。体から迸る鮮血は炎の様だった事と、その心意気から「炎の武士」として後世に伝えられた。 2つ目の短編 色「いろ」を読了。 新選組の土方歳三について、お房との出会いのエピソードが書かれている。 始めは色事としてのつきあいだったが、次第に恋心に変わる土方歳三の胸の内を現している。最後は北海道の五稜郭での戦争で壮絶な死を遂げる。 土方歳三の出自は農民で、武士ではないが、その心意気は武士だった。 3つ目の短編 北海の猟人「間宮林蔵」 間宮林蔵の名前はどこかで聞いている(学校で習ったか?)が、詳しい事は何も知らなかった。 端的に云うと、「間宮海峡」を発見した人。 幕府からの命により、蝦夷地へ赴き、困難を極め、まだロシアも詳しく知らないカラフトを調査した。結果、カラフトは大陸続きではなく、島であることを確認した。 後に、オランダ人としてシーボルトが長崎へやって来た。 シーボルトはドイツ人で日本を調べるスパイだった。 林蔵の上司である、高橋景保はシーボルトが見せた「世界周航記」欲しさに、「日本図」「カラフト図」と交換してしまった。禁制品を外国に渡すことは重罪だった。 高橋景保は獄中で死亡し、世間から、林蔵は高橋景保を幕府に売ったというそしりを受ける。 後に林蔵は幕府の隠密(スパイ)となり、生涯を終える。 林蔵の死後、シーボルトは「ニッポン」を出版した。そこには、シーボルトが命をかけて日本から持ち帰った、林蔵の「東韃紀行」「北蝦夷図説」を載せた。 これによって、林蔵の業績と「間宮海峡」の名は世界諸国に紹介された。 林蔵は、上司のいう事も聞かず、幕府の慣行も無視する自由人であった。 後世に名を遺す人は、人から奇人変人と言われようと、初志貫徹をする人のようだ。 4つ目の短編 ごろんぼ佐之助 新選組隊士 原田佐之助のお話。 「ごろんぼ」とは伊予(愛媛県)松山あたりの言葉で、「ごろつき」という意味。 ごろつきの佐之助が新選組に入隊し、局長の近藤勇でさえも「原田には斬られるかも知れんな」と言わしめるほどの剣士になった。 新撰組隊長の芹沢鴨暗殺、池田屋斬りこみ、鳥羽伏見の戦いに出ている。 幕府の衰えとともに、新選組も衰えて行ったが、最後は上野の戦争で、彰義隊に入り、官軍の記録では、死亡したことになっていた。 明治になり、佐之助の弟の大原丑太郎のもとへ老紳士が訪ねて来た。 50年以上も会っていない、死んだものと思っていた兄の佐之助だった。 今は満州で馬賊の頭領をしていると言って、金二千円也(現在の百万円ほど)を祝儀袋に入れ、弟夫婦へ渡し、去って行った。その後の佐之助の消息は分からない。 この人も奇人変人だった。
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男たちの生を描いた三編。表題作の「炎の武士」の鳥居強右衛門の姿も感動するが、個人的には「色」の土方歳三の生き方に興奮する。
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これは何度も何度も読んでいる大好きな本。 その、人となりも大好きな作家、池波正太郎さんの初期の短編集。 戦国の武者鳥居強右衛門と、土方歳三と、間宮林蔵と、新選組の原田佐之助の4人が描かれている。 やっぱイイわ~読み応えがあるのだ。
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