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源氏物語(巻7) 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/講談社 |
発売年月日 | 2007/07/12 |
JAN | 9784062757881 |
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源氏物語(巻7)
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商品レビュー
4.2
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柏木・横笛・鈴虫・夕霧・御法・幻・(雲隠)・匂宮・紅梅の8帖が収録.柏木にまつわる物語が展開されるが,一貫して女性の視点から柏木という人物が描かれる.源氏同様多才でありながら,源氏最後の妻である女三宮を妊娠させたことで,源氏の評価が一気に逆転する対比構図.しかし,恐らく紫式部は柏...
柏木・横笛・鈴虫・夕霧・御法・幻・(雲隠)・匂宮・紅梅の8帖が収録.柏木にまつわる物語が展開されるが,一貫して女性の視点から柏木という人物が描かれる.源氏同様多才でありながら,源氏最後の妻である女三宮を妊娠させたことで,源氏の評価が一気に逆転する対比構図.しかし,恐らく紫式部は柏木と源氏との対比構造にすることで,源氏自身が自分自身を客観視できない,平安貴族特有の滑稽さを描こうとしたのでは,と感じる.源氏物語は常に男尊女卑の文化の中,男に翻弄されながらも個性豊かに生きる多様な女性像を描こうとしている.能力を持て余し,十分発揮できない社会に対する式部自身の発露の結実を読んでいるのかも知れない.
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夕霧の中将の頑固さ、不器用さが悲劇を生む。父親は嫌味すら感じられるスマートな交際をしていたのとは対照的。夕霧が葵の上の性格をより多く継いでいたのかな。
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いよいよ、一つの山場を迎えた感のある、巻七。あまりに重要なネタばれが多いため、最初から順番に読みたい方は、くれぐれも『作品紹介』は読まないようにして下さい。 この巻は、子を思う親の心の闇(本当に闇なの?)が多かったのが印象深く、それが、心のままにならない人の世の儚さと繋がっ...
いよいよ、一つの山場を迎えた感のある、巻七。あまりに重要なネタばれが多いため、最初から順番に読みたい方は、くれぐれも『作品紹介』は読まないようにして下さい。 この巻は、子を思う親の心の闇(本当に闇なの?)が多かったのが印象深く、それが、心のままにならない人の世の儚さと繋がっているように思われるが、「本当にそうなのか?」と、私だったら刃向かいたくなる。 「柏木(かしわぎ)」 『元々、寛容な人柄で、やや情に溺れやすい面があって、あまりにもお心が弱々しくやさし過ぎた』彼は、「玉鬘の君」から、『この方だけを親しい姉弟だと思っていた』と言わしめる程の人間描写を再実感することで、前巻とはまた異なる印象を抱かせられた点に、人間の奥の深さと、紫式部の人間観察の妙味を思い知り、巻六で、あんなことを書いてしまい、今はとても後悔している。申し訳ない。 だが、その無念はきっと彼が晴らしてくれる。 「横笛(よこぶえ)」 「夕霧の大将」と「源氏」による、親子のスリリングなやり取り、再びといったところだが、これが後になって、痛烈な皮肉として、彼自身の元に返ってくることになる。 「鈴虫(すずむし)」 『世の中というものは、すべてはかなく、憂き世を厭い捨て去りたいという思い』 を抱き続ける源氏だが、それに相反するような行動をしている事に気付いていない点と、それが叶って気持ちが楽になった彼女との対照性が、また痛烈な皮肉に思われて、この巻の、紫式部の源氏の描写の切り捨てた感には、凄まじいものがある。 「夕霧(ゆうぎり)」 まさか、彼までもこんな道に迷い込んでしまうとは思いもしなかった、紫式部の醒めた感すら窺える、容赦の無さ・・・しかも、あの人物との最大の違いは、彼ほど楽観的になれないことであることが、また滑稽な程、憐れに感じられた、現代社会にも通じる生々しい転落の描写。 「御法(みのり)」 『なにげなく、ちょっとしたことをなさっても、何によらず世間からほめられ、奥ゆかしくその折々につけて気が利いて行き届き、世にまたとなくすぐれたお人柄』 おそらく、彼女が欲しかったのは、こんな言葉では無かったんだ。それが結局、こんな結果に・・・虚構の話だと分かっていても、とても悔しい。 「幻(まぼろし)」 過去の栄光があるだけに、その末路の哀れさと、淡々と流れ続ける歳月の対照性が印象的だけれど、それだけずっと思い続けられることに、もっと幸せを感じなさいよ。 「雲隠(くもがくれ)」 「匂宮(におうのみや)」 女三の尼宮の若君「薫る中将」と、帝と明石の中宮の子「匂宮(源氏の孫)」のライバル関係(!?)が注目の帖。 「紅梅(こうばい)」 柏木の衛門の督の弟、「按察使の大納言」は、「中の姫君」と匂宮とを結ばせたかったが、彼の御性質は祖父とよく似ていた為・・・あの帖が終わって以降、何となく気落ちしてしまい、読む気が失せそうになったが、ここから、また面白くなりそうな予感がしている。
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