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敗れざる者たち 文春文庫
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敗れざる者たち 文春文庫

沢木耕太郎(著者)

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敗れざる者たち 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/文藝春秋
発売年月日 1979/09/01
JAN 9784167209025

敗れざる者たち

¥220

商品レビュー

4.3

61件のお客様レビュー

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2023/04/13

「敗者の美学」に貫かれたスポーツ・ノンフィクション

プロボクシング、プロ野球、マラソン、競馬それぞれのスポーツの勝負の世界に、青春や人生を賭けて挑み、敗れ去っていった者たちを追った6編のノンフィクション集である。著者の「敗者の美学」と丹念かつ多角的な取材に基づき、その鋭敏な視点と感性、深い洞察力をもって各主人公の人間像や勝負の深層...

プロボクシング、プロ野球、マラソン、競馬それぞれのスポーツの勝負の世界に、青春や人生を賭けて挑み、敗れ去っていった者たちを追った6編のノンフィクション集である。著者の「敗者の美学」と丹念かつ多角的な取材に基づき、その鋭敏な視点と感性、深い洞察力をもって各主人公の人間像や勝負の深層に迫っており、勝負の場面では、その臨場感と迫力に思わず引き込まれる。中でも「長距離ランナーの遺書」の円谷幸吉の自死には、幼少の頃のリアルタイムの記憶やその後の報道での見聞も相まって、改めて無念であり、哀惜の情をぬぐえない。著者は、自死の要因について、「『走れなくなった』からといって死ぬことができるのか?」という疑念を埋めるべく取材を重ね、結局円谷は「規矩の人」であり、その死を気質の問題に帰結させているようであるが、やはり円谷は、国民世論の身勝手さやジャーナリズムの報道の在り様も含めて、東京オリンピック銅メダリストというアマチュアのマラソンランナーとしてしか生きられず、そして死んだといえるのではなかろうか。著者が認めるように、勝負にも自死にも「もしも」はない。

fugyogyo

2010/05/28

プロ野球の世界で…

プロ野球の世界で、プロボクシングの世界で、競馬の世界で、人生のある一瞬、その道を極め、栄光のスポットライトを浴びて、表舞台に立つプロスポーツ選手たち。一瞬に光り輝き、流星のように消えていく者たち。そこにあるのは、衰えていく肉体と技術。栄光と挫折が人生行路を彩る。 作者は、こう...

プロ野球の世界で、プロボクシングの世界で、競馬の世界で、人生のある一瞬、その道を極め、栄光のスポットライトを浴びて、表舞台に立つプロスポーツ選手たち。一瞬に光り輝き、流星のように消えていく者たち。そこにあるのは、衰えていく肉体と技術。栄光と挫折が人生行路を彩る。 作者は、こうして消えていったプロスポーツ選手醒めた目で描いているスポーツ・ドキュメントである。 醒めてはいるが、温かい作者の目はタイトルを「敗れし者たち」ではな、「敗れざる者たち」としたところに、私は人生のアイロニーを感じまし

文庫OFF

2010/05/28

『敗れざる』という言…

『敗れざる』という言葉には色々な意味が含まれている。6つの短編からなっているが、それぞれの『敗れざる』の違いにのめりこんでしまう1冊である。この短編集には2名のボクサーが描かれているが、最後に登場するボクサー(現在は主にバラエティなどで活躍中)は、改めてFANになってしまった。私...

『敗れざる』という言葉には色々な意味が含まれている。6つの短編からなっているが、それぞれの『敗れざる』の違いにのめりこんでしまう1冊である。この短編集には2名のボクサーが描かれているが、最後に登場するボクサー(現在は主にバラエティなどで活躍中)は、改めてFANになってしまった。私の世代ではリアルタイムではバラエティ番組でしか彼を知りえないのだが、本書を読み、若かりし頃の彼に思いを馳せ『かっこいぃ……』。今までの彼に対する私の見方は、誤りではないにしても正しくはなかったのだな…と思わ

文庫OFF

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