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死海のほとり 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/09/25 |
JAN | 9784101123189 |
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商品レビュー
3.9
56件のお客様レビュー
私はクリスチャンでは…
私はクリスチャンではないけれども最後まで引き込まれました。読み物としては重たい余韻が残りますが、日本人とキリスト教をテーマに宗教色の強い読み物ですが変な偏見や独断がなく、読者に問いかけ感じさせるところが面白い。
文庫OFF
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※このレビューにはネタバレを含みます
本の全体に涙が流れている、そんな印象を受けました。イエスと出会う人々の苦しみや、救いを求める切実さが胸に沁み、それを救うことの出来ない、イエスの悲しさが胸を打ちました。 イエスが捕まった際、本書の中で言った「すべての事に失敗すると、自分には分かっていた」という言葉が忘れられずに残っています。 愛とは何か、愛の為に生きるとは何か、遠藤さん自身のイエス像を元に書かれた、繊細な文章だと思います。悲しみにいつも寄り添ってくれる、そんな本です。
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私と戸田の巡礼の記録と、2000年前のイエスを取り巻く群像の一人ひとりの物語が交互に語られ、一度その人の人生を横切ったからには「永遠の同伴者」として共にいる惨めで貧しいイエス像を描き出す。 神は清らかで威厳があり高く尊いもの、という一般的なイメージに対して、今回も遠藤周作が描くの...
私と戸田の巡礼の記録と、2000年前のイエスを取り巻く群像の一人ひとりの物語が交互に語られ、一度その人の人生を横切ったからには「永遠の同伴者」として共にいる惨めで貧しいイエス像を描き出す。 神は清らかで威厳があり高く尊いもの、という一般的なイメージに対して、今回も遠藤周作が描くのは、無力で惨めで汚らしく、ぼろ切れのように棄てられるイエス。戸田が語るように、奇跡を期待する民衆に対して何もできず、その無力さに愛想を尽かされて皆に棄てられるのだが、一度関わった人は誰も彼を忘れられない=イエスは誰も見棄てない。 弱くてずるい修道士のねずみはナチスの収容所で最後まで弱いまま、ただ最も歳若だった少年に自分の最後のパンをやって追い立てられていく、その後ろ姿に付き添って歩くイエスの姿を少年は見る。石鹸にされたねずみと、人々の罪や汚れを落とすイエスは重なって、最も弱い者の中にも(だからこそ?)イエスは存在している。
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