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格差社会ニッポンで働くということ 雇用と労働のゆくえをみつめて
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2007/06/28 |
JAN | 9784000224789 |
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格差社会ニッポンで働くということ
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商品レビュー
4.5
6件のお客様レビュー
本書の発行は2007年と、少し古い。筆者は、発行当時、甲南大学の名誉教授だった方。本書の執筆の意図を筆者は、下記のように記している。 【引用】 およそ1990年代半ば以降、現在の日本はまぎれもなく「格差社会」の方向に傾いています。その要因はなによりも、雇い方、働かせ方に関する企業...
本書の発行は2007年と、少し古い。筆者は、発行当時、甲南大学の名誉教授だった方。本書の執筆の意図を筆者は、下記のように記している。 【引用】 およそ1990年代半ば以降、現在の日本はまぎれもなく「格差社会」の方向に傾いています。その要因はなによりも、雇い方、働かせ方に関する企業労務の特徴的な展開と、それによって強いられる競争にやむなく一人ひとりで適応しようとする労働者のビヘイビアにほかなりません。しかしそれゆえにこそ格差は、働く人びとの連帯的な営みと市場主義を規制する政策によって是正可能なのです。 【引用】 上記の「1990年代半ば以降の企業労務の特徴的な展開」とは、例えば、非正規雇用の急増とか、成果主義的な個人処遇。これは、企業労務とは少し離れるが、大手企業と中小企業の処遇格差の維持・拡大などをあげており、これが、日本を「格差社会」の方向に導いたとしている。数値等を用いて、それを説得的に説明している。 ただ、「格差がある」とか「格差が大きくなっている」という「状況」は数値を用いて説得的に説明しているが、それが、本当に「1990年代半ば以降の企業労務の特徴的な展開」を主因とするものなのかの説明は、説得的とまではいえないし、なぜ、そのような特徴的な展開を企業労務がとってきたのかの説明も不十分である。 ということなので、本書は、問題提起の本だ。問題提起の本としては、十分に説得的なものだと感じた。
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2007年刊行。著者は甲南大学名誉教授、労使関係を中核とする社会政策研究者である。内容は現在の労働条件・労働問題を労働者側の視点から解読し、政策提言するというもの。実効性や実現可能性はともかく、内容はラディカルな提言でなかなか。特に、雇用保険のお粗末な内実と最賃批判は納得。一方、公務員の雇用条件の有利さに対する批判は引き下げ民主主義の悪弊という旨の指摘。なお、時短による男性正社員の収入減、ペイエクイティによる女性正社員の時給増と収入増、パート社員の時給増と労働時間増。これがワークシェアリングの要諦らしい。
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熊沢誠は労働組合側に立って論評する数少ない学者である。しかし、労働組合の力が低下していて、熊沢としても一般論的な論調になっていた。
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