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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房/早川書房 |
発売年月日 | 2007/07/15 |
JAN | 9784152088352 |
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商品レビュー
3.9
37件のお客様レビュー
翻訳の文章に慣れることが出来ず、なかなか物語の世界へ入れなかった。翻訳のせいと言うよりも、元の文章がこんな感じだったのだろう。
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わたしは死神。自己紹介はさして必要ではない。好むと好まざるとにかかわらず、いつの日か、あなたの魂はわたしの腕にゆだねられることになるのだから。これからあなたに聞かせる話は、ナチス政権下のドイツの小さな町に暮らす少女リーゼルの物語だ。彼女は一風変わった里親と暮らし、隣の少年と友情を...
わたしは死神。自己紹介はさして必要ではない。好むと好まざるとにかかわらず、いつの日か、あなたの魂はわたしの腕にゆだねられることになるのだから。これからあなたに聞かせる話は、ナチス政権下のドイツの小さな町に暮らす少女リーゼルの物語だ。彼女は一風変わった里親と暮らし、隣の少年と友情をはぐくみ、匿ったユダヤ人青年と心を通わせることになる。リーゼルが抵抗できないもの、それは書物の魅力だった。墓地で、焚書の山から、町長の書斎から、リーゼルは書物を盗み、書物をよりどころとして自身の世界を変えていくのだった…。『アンネの日記』+『スローターハウス5』と評され、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどで異例のベストセラーを記録した、新たな物語文学の傑作。
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この作品を手にしたのは二〇一八年一二月の暮れ、ネットで本を物色していた時、面白そうなタイトルがヒットしたので購入した。当時読んでいたのはマリアVスナイダーの『毒見師イレーナ』だった。 実際に頁を開いて少しだけ読んで内容を確認し本を閉じた。 何だか魅力的な本の予感がして、取り敢え...
この作品を手にしたのは二〇一八年一二月の暮れ、ネットで本を物色していた時、面白そうなタイトルがヒットしたので購入した。当時読んでいたのはマリアVスナイダーの『毒見師イレーナ』だった。 実際に頁を開いて少しだけ読んで内容を確認し本を閉じた。 何だか魅力的な本の予感がして、取り敢えず本棚に入れた。他にも読みたい本が満載していたにもかかわらず、にんまりと所有することが出来た喜びに心が弾んだ。その後、ずいぶん積読になっていたのは、自宅の建替えのため、仮住居に居たから、本が行方不明になっていたのです。理由はともあれ、今頃になって読了することが出来た喜びは一入です。 物語は第一次世界大戦、ヒトラー政権下のドイツで、イギリス・フランスが宣戦布告、強硬路線でドイツの政治を掌握し押進め、国民の九割がナチ党を指示していたと本書に書いていたが本当にそうなのかは不明だと思う。彼は、反共産主義と反ユダヤ主義を主張していたのだ。 冒頭語り部は、死神であることを明かしておもしろい設定だ。その時代の小説なら、なんとなく作品の雰囲気が読めた。しかし、さらっとネット上を検索してみると「泣ける小説」「悲しい小説」というカテゴリーに入っていたように思うが、その手の作品なら途中で頁を閉じる覚悟はありました。 読了後、前述した「泣ける小説・悲しい…」云々のカテゴリーから外して頂きたいと思う。心に「悲しい」より「苦しい」という思いが伸し掛かったからだ。本当に悲痛な惨状を目の当たりにした時に、泣けるかというと、泣ける方もいらっしゃるが、僕は絶句しました。 著者の両親はドイツとオーストリアからオーストラリアに移住し、幼い頃から大戦の話を聞かされていたが、本人はヤングアダルト向けの小説家である。図書の分類で、児童書と一般書の中間にあるものだそうです。 前置きが長くなりましたが、本題に入ります。主人公は、九歳の女の子リーゼル・メミンガーと弟のはずだった。父は行方不明、母は共産主義者で、里子に出され移動中の列車の中、弟のヴェルナーが目を開いたまま鼻から血を流し死んだ。途中下車して弟を葬った。その時に拾った本が、一番目に盗んだ本です。そして里親に引き取られることになる。 里親の母は、ローザといい口汚く罵る癖があるけれど本当は優しい母である。父はハンス・フーバーマン、目は銀色、ちょっとおちゃめな性格。本業は、煙草が好きなペンキ屋でアコーディオンを演奏できる愛すべき人だった。 リーゼルは、なかなか家庭には慣れなかったが、初日の夜から就寝中の午前二時頃、うなされおねしょをして目が覚めた。ハンスは静かにリーゼルの寝室に行き、ベッドに座って泣いていた横に座り肩を優しく抱き、気が済むまで慰め色々な話をしたのです。やがて心を開き父さんを頼るようになります。ハンスはリーゼルが本を抱いて寝ていたのに気づき、タイトルを見て驚きます。『墓掘り人の手引書』だった。 リーゼルにタイトルを見せて何と書いているのか知っているかと問うたが知らなかった。彼女は、字が読めないし書くことも出来ない。リーゼルにとってこの本は、弟の形見として持っていただけで、その本に弟の写真を挟んでいたのだ。学校に通うようになり、自宅の隣に住むルディ・シュタイナーという男の子と友達になったが、学校での自己紹介で先生から自分の名前を黒板に書くように言われ、書くことが出来なかったため多くの生徒に虐められた。 ある夜リーゼルは、この本に何が書いているのと聞いた。ハンスは、「お父さんも、あまり得意じゃない」と言い、一緒にこの本を読もうと提案して二人三脚で勉強しハンスは、地下室に勉強部屋を作り、壁にペンキを塗り字が書き込めるようにしてアルファベットの暗唱から始めたのです。リーゼルの実力は、メキメキと向上し次第に本の言葉を覚えることに魅力を感じ大好きになります。ルディとは親友になりました。それからの里親との関係や、子供達とのエピソードは、決して陰気な話ではありません。寧ろ戦時下という状況にありながら子供達は、毎日を楽しく懸命に生きている様子は微笑ましく感じます。リーゼルの平凡な日常が煌めいてさえいるのです。ただ最終の章は悲惨、死神は非情だが、心ある語りをしているのは救いがある。 物語の後半に効いてくる言葉は、「ルディはリーゼルに警告した。『リーゼル、いつかお前は死ぬほどおれにキスしたいと思うようになるからな!』」でしょうか。 実におもしろい。
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