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吉本隆明 自著を語る
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吉本隆明 自著を語る

吉本隆明【著】

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吉本隆明 自著を語る

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ロッキングオン/ロッキングオン
発売年月日 2007/06/30
JAN 9784860520663

吉本隆明 自著を語る

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商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

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2025/05/27

別のレビュアーさんと同じことを書きますが、インタビュアーの渋谷陽一氏のことを普通のロック評論家と思っていましたが、本書を読んで、かなりの「吉本主義者」であることを知りました。自分でもそうおっしゃっています。 渋谷氏は、ヨシモト先生が喜ぶツボをよく心得ておられるようで、渋谷氏がじ...

別のレビュアーさんと同じことを書きますが、インタビュアーの渋谷陽一氏のことを普通のロック評論家と思っていましたが、本書を読んで、かなりの「吉本主義者」であることを知りました。自分でもそうおっしゃっています。 渋谷氏は、ヨシモト先生が喜ぶツボをよく心得ておられるようで、渋谷氏がじょうずにツボを押すと、ヨシモト先生は「うん、うん」「ええ、はい」と応えてゴキゲンになり、怪しくなっていたアタマが冴えてくるように見えます。ヨシモト先生をうまく誘導して、私にもわかりやすい説明の言葉を引き出したという点で、本書は大へん貴重なインタビュー本であると思います。 因みに、かつて、ツボを無視した発言をして、ヨシモト先生の逆鱗に触れた文芸評論家がいたようです。 <適菜:(略)それでオチはだいたい「スターリニズムの亡霊だ」。ある文芸評論家から聞いた話ですけど、吉本が「水に値段がつく時代はこれまでなかった」と言うので、「エビアンという水があってフランスでは1700年代からずっと売っている」と教えてあげたら、急に怒り出して「そういうのがスターリニズムになるんです」と。 呉:わはは、そんなバカなことはない。江戸時代にも夏になれば水売りが来るわけだし、ましてやスターリニズムとはなんの関係もないよな。>(呉智英、適菜収『愚民文明の暴走』より)

Posted by ブクログ

2025/03/11

吉本の難解な理論書を、吉本の解説で読めるというのは、ありがたいことだ。 時々舌足らずの表現をする(ように感じられる)吉本に聞いてみたいことは沢山ある。 そうした質問を、読者を代表して訊いてくれるのが渋谷陽一だ。 ロック評論家と思っていた渋谷が吉本ファンだとは知らなかった。 渋谷が...

吉本の難解な理論書を、吉本の解説で読めるというのは、ありがたいことだ。 時々舌足らずの表現をする(ように感じられる)吉本に聞いてみたいことは沢山ある。 そうした質問を、読者を代表して訊いてくれるのが渋谷陽一だ。 ロック評論家と思っていた渋谷が吉本ファンだとは知らなかった。 渋谷がロッキンオンを創刊したのは吉本の「試行」創刊に倣ったというのを聞いて驚いた。 吉本の理論書は難しい。 難しい内容を、「吉本語彙(名彙)」を使用して語るので、更に難しく感じる。 本書は、インタビューによって、彼の理論書の目的、内容を本人が分かりやすく語ってくれるので、吉本理論書への入門書として最適だし、理解を深めるのにも役に立つ。 詩人•吉本は、「天性の詩人は、萩原、中原、立原で終わった」と言い切る。 現実と自分の内面を関わらせる手段としての詩が有効だった、「詩の古典時代」は終わったのだ。 次の時代は何か。 それは「批評の時代」だ。 詩的要素と批評を合致させたのは、小林秀雄だ。 だから、吉本の目指すのは、その小林を超えること、にある。 小林の批評には思想がなかった。 だから、吉本の批評的営為は、その批評に思想を充填することにあった。 こうした射程の中で、吉本の思想的著作を見ていくと、彼が何に必死に取り組んだのか、が見えてくる。

Posted by ブクログ