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坂部恵集(2) 思想史の余白に
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2006/12/07 |
JAN | 9784000261678 |
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坂部恵集(2)
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『モデルニテ・バロック―現代精神史序説』(2005年、哲学書房)や『「ふれる」ことの哲学―人称的世界とその根底』(1983年、岩波書店)などに収録された論文・エッセイのなかで、ヨーロッパ精神史にかんする論文・エッセイを収録しています。 カントにかんする論考もいくつか含まれていま...
『モデルニテ・バロック―現代精神史序説』(2005年、哲学書房)や『「ふれる」ことの哲学―人称的世界とその根底』(1983年、岩波書店)などに収録された論文・エッセイのなかで、ヨーロッパ精神史にかんする論文・エッセイを収録しています。 カントにかんする論考もいくつか含まれています。本巻の「あとがき」で著者は、「わたくしのカント読解の歩みは、あえて僭越を承知でいえば、あたかもグレン・グールドの弾くバッハのごとくに、従来の定型的なスタイルを思い切ってはずす破格な解釈の提示を目指して進められてきた、といえるようにおもう」と述べています。第一作である『理性の不安―カント哲学の生成と構造』(1976年、勁草書房)にも、すでにそのような著者の関心がうかがえますが、本巻のカントにかんする論考も、ルソーやヘルダー、あるいはサドとのかかわりに目配りをしながら、いわゆる西洋哲学史の通説におけるカント哲学の枠組みには収まらないような側面を掘り起こす試みがなされています。 このほかにも、カロリング・ルネサンスやバロック期の思想など、ヨーロッパ精神史にかんする該博な知識をもとに、「ラチオ」と「ヴェルブム」の対立軸の周りをめぐりながら著者の思索が自由に展開されている印象です。ただ、著者のヨーロッパ精神史にかんする豊かな教養に幻惑されながらも、「理性」と「理性ならざるもの」の対立図式がやや無造作に使いまわされている印象を受けたのも事実です。
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