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サンカの真実 三角寛の虚構 文春新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/文藝春秋 |
発売年月日 | 2006/10/20 |
JAN | 9784166605330 |
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サンカの真実 三角寛の虚構
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サンカの真実 三角寛の虚構
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商品レビュー
2.7
7件のお客様レビュー
(01) 三角の著作における虚構の理由(*02)を本書では虚言癖にのみ求めているようにも読める.果たしてそれだけであったのか,あるいは,虚言癖による著作行為と三文小説や戯作とはどのような関係にあるかという観点について,本書の著者がどのように考えるのかを質してみたいような感じも受け...
(01) 三角の著作における虚構の理由(*02)を本書では虚言癖にのみ求めているようにも読める.果たしてそれだけであったのか,あるいは,虚言癖による著作行為と三文小説や戯作とはどのような関係にあるかという観点について,本書の著者がどのように考えるのかを質してみたいような感じも受けた. 三角を擁護する必要も特に感じないが,サンカと差別の問題を紛らわすためにも,年月日や場所の改変がもたらされた可能性についても検討してもよいように思う.また,三角の捏造の中に彼の創造性を読み込むことで,時代の無意識や社会構造にまで目が届き,三角の特異が浮き彫りになるのかもしれない. (02) 犯罪実録などに現われる猟奇的な興味のみが三角を衝き動かしているのではなく,サンカの漂泊や剥き出しの生に共感するところがあったのではないか.のぞきたい欲望だけでなく,のぞかれたい欲望が三角には同居している.
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必要あり再読。最初の総合的な三角寛批判。しかし三角寛ごとき色物など批判してどうなるという疑念は最後までつきまとう。 最初に読んだとき知って納得できたことは、戦前の猟奇事件の代表といえる「岩の坂養子殺害事件」をスクープしたのが朝日新聞記者時代の三角寛であったこと、それゆえこの事件...
必要あり再読。最初の総合的な三角寛批判。しかし三角寛ごとき色物など批判してどうなるという疑念は最後までつきまとう。 最初に読んだとき知って納得できたことは、戦前の猟奇事件の代表といえる「岩の坂養子殺害事件」をスクープしたのが朝日新聞記者時代の三角寛であったこと、それゆえこの事件は捏造か、少なくとも許容範囲以上の誇張がなされていた可能性があることである。(188頁) サンカ「研究」全体に関しては次の意見を心に留めるべきである。 学問として未成立か、あるいは成熟度がいちじるしく低い分野には、好事家が群れやすい。ろくに知識がなくても、ああだ、こうだと勝手なことが言えるからである。誰もが、どんぐりの背比べ状態なら、専門家も素人もないことになり、僻説、愚論が一人前の顔をして、まかりとおることにもなる。それでも、一知半解の徒が思いつきを語るくらいなら、まだよい。「本当のことなど、どうせだれにも、わかりはしない」と、たかをくくってのことか、まるきり作り話を体験談と称して報告する手合いさえ現れるのである。(234頁) これは日本のインド映画の状況にまったく当てはまる。十年前のオカルティズム研究もこの状態だった。
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三角寛が世に広めたサンカ像を、三角の著作に掲載された写真や、被写体となった人物達へのインタビューから事実と異なることを主張する。 著者が三角の広めたサンカ像だけでなく、三角の人格までも徹底的に否定するのは、三角が埼玉県北部のサンカと関わりあいながらも、その実像では無く、虚像を世に広めたばからいか、その原資料までも握りつぶすことによって、それ以降の学問的探求・発展を困難にしてしまったことへの怒りのように思える。
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