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丁庄の夢 中国エイズ村奇談
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社/河出書房新社 |
発売年月日 | 2007/01/22 |
JAN | 9784309204734 |
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丁庄の夢
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商品レビュー
4.6
7件のお客様レビュー
『愉悦』につられてこの作家を追う。現代中国で問題になった事件を取材した小説。売血を生業にする村々で熱病といわれる病が流行る。熱病とはエイズであると県は把握していた…… やっかみと恨みから毒をもられてすでに死んでいる少年が語り部だ。この少年が一族の親と祖父が主要な登場人物である。彼...
『愉悦』につられてこの作家を追う。現代中国で問題になった事件を取材した小説。売血を生業にする村々で熱病といわれる病が流行る。熱病とはエイズであると県は把握していた…… やっかみと恨みから毒をもられてすでに死んでいる少年が語り部だ。この少年が一族の親と祖父が主要な登場人物である。彼らはこの村への加害者でもあり被害者でもある。中国的というか、容赦無い剥き出しの欲望と心情には唖然としてしまう。この作家の他の作品にもあるが強烈なロマンチシズムを感じる。ラテアメ文学好きはぜひこの作家を一読して欲しい。ぜひオススメ。
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本書は、「生と死が対話する」という構造を持った悲劇の物語である。この物語は「死者」である一人の少年の口から次から次へと語られる。象徴と現実の間で、作者は稀有の想像力を駆使し、叙述の起伏に沿って物語の哲学を構築している。これは単に「エイズ村」の悲劇というだけでなく、中国の大地で生き...
本書は、「生と死が対話する」という構造を持った悲劇の物語である。この物語は「死者」である一人の少年の口から次から次へと語られる。象徴と現実の間で、作者は稀有の想像力を駆使し、叙述の起伏に沿って物語の哲学を構築している。これは単に「エイズ村」の悲劇というだけでなく、中国の大地で生きている八億の農民の共通した戸惑いなのである。1990年代の中国河南省、政府の売血政策で100万人とも言われるHIVの感染者を出した貧農の「エイズ村」を舞台に繰り広げられる、死と狂気と絶望と哄笑の物語。「現代の魯迅」と評される第一級の反体制作家が書下ろし、たちまち15万部を売り切ったスキャンダラスな傑作。
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図書館の新作に入っていて姉が薦めていたので読んでみました。正直、サブタイトルからなんとなく連想したお話とは違っていました。 売血が元でエイズに感染、日々亡くなっていく村人達。物語はエイズに焦点を当てるのではなく、エイズにかかった人間たちの生活に焦点を当てて描かれていきます。(...
図書館の新作に入っていて姉が薦めていたので読んでみました。正直、サブタイトルからなんとなく連想したお話とは違っていました。 売血が元でエイズに感染、日々亡くなっていく村人達。物語はエイズに焦点を当てるのではなく、エイズにかかった人間たちの生活に焦点を当てて描かれていきます。(自分としては不衛生な売血の所為、とはありますが病原菌はどこから?とかこの血液を使ってつくられた血液製剤の行方が非常に気になるし、背筋が寒くなるのですが) 一方で豊かになってきた中国、近代化の道をたどる中国の報道が華やかに伝わる中で、一体いつの時代のお話ですか?と言いたくなる様な貧しく、教育も無く日々をようやくしのぐ人々が居る。あれだけ大きな国ですからねえ…と思うものの納得できないものも色々と。 ただ自分としては文章の書き方があまり好きではなかったです。いきなり太字になったりとか。もう既に死んでしまった少年の語り口で描かれているので代名詞が複雑で分かりにくかった場面もちらほら。現実と夢と妄想の世界が入り混じり、本筋を追うのにちょっと苦労しました。 病気の側面を追うのではなく、人の心の中の病、とあり。恐ろしいけれども自分だってこんな境遇だったらどうなのか? すごい作品です。
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