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変身 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
| 発売年月日 | 2007/06/01 |
| JAN | 9784042083061 |

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商品レビュー
3.6
125件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
同時収録作『ある戦いの描写』が印象的だった。 戦いの描写といっても、これはバトルものではない。 私は「雑談も戦いの一種なのだ!」という話かなぁと捉えた。 分かりにくいという前情報があったのだが、それを踏まえて上で読めたのはよかったかもしれない。何の話じゃと思いながら読んでいたが、特に後半はワクワクしながら読んでいた。 コミュニケーションって難易度が高いよな、と思うエピソードが多かった 一緒に歩いているのに無言でいる知人からは、離れるべきか、このままでいるべきかと考えたり。 「私の背が高いのが彼には不満なのじゃあるまいか」と思ってバレないようにゆっくり、相手にそっぽを向かせたりしてさりげな〜く膝を屈めてみたり。(でも馬鹿にしてんのかと怒られる……) 海外の古典文学ながら、日本人の気遣いの文化に通じる部分も多い印象だった。 巻末では「自分の分身を相手にしての、ひとりの人間の、心の内部の戦い」と解説されていた。「人と人の、日常会話における探りあい」という私の解釈とは異なっていてびっくり。いや、社会的欲求vs本心と考えたら意味は重なる……か? 以前読んだ本に、雑談のハウトゥー本があったな。 雑談は相手のためを思ってするものだ。だが何より1番の目的は、自分の立ち位置を作り出すためだ。そんな描写を思い出した。 このハウトゥー本曰く「そもそも何の話だっけ」は雑談が成功した証であるそう。 そんなことを思い出していたら、奇妙な祈祷者と主人公の会話でこれが出た。ああこの闘いは勝ちなのだ、二人で勝ったのだ、「気まずさ」に勝ったのだ! などと感じた。 的外れな解釈かもしれないが、感動してしまった。 卑下していた背の高さも好きだと言われたね。 知りあって間もない二人の会話の擦りあわせ。距離感を図ろうとする探りあいは、まるで剣士の闘いのよう。斬りこむ隙を伺い、一挙手一投足を注目している緊張感に似ている。これはこれで立派な「闘い」なのかもしれない。でも雑談の本質は「協力して気まずさという敵を退けること」なのかなと考えた。 ……というのが途中までの感想。 すみません、オチは私の理解力が及びませんでした……! (知人氏は彼女持ちだが、主人公に恋をしていた……の? 対話の意図を汲み取れなかったせいで知人氏はあんな行動を? 闘いとは知人氏の「気づいて」アピール?? などという疑問を持ちました。でもやっぱり的外れかもしれません) でもなんか、けっこう好きな話でした。また読みたいです。
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不条理の代表格といっても過言ではないはず。 やるせない気持ちになる小説はいくつもあるが、変身は群を抜いている。 あまり詳しく書くとネタバレになってしまうから、とにかく不条理であるとしか言えないのだけれど、話の内容自体は大変おもしろく、1日で読み終えられるページ数でここまで気分を...
不条理の代表格といっても過言ではないはず。 やるせない気持ちになる小説はいくつもあるが、変身は群を抜いている。 あまり詳しく書くとネタバレになってしまうから、とにかく不条理であるとしか言えないのだけれど、話の内容自体は大変おもしろく、1日で読み終えられるページ数でここまで気分を落ち込ませることができるのだから、やはりカフカはすごい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
## 読もうと思ったきっかけ 図書館で偶然『絶望名言』を見かけて、最初に取り上げられていたのがカフカだったことから、読み返したくなった。 ## 印象 これだけ不条理なことが起きたのに、不満を口にする描写がほぼ見つからないこと。身に起こった悲劇が夢じゃないことを冒頭でちょっと確認するくらいで、取り乱すことがない。この異様な冷静さは、突然与えられた現実を受け入れられていないだけ?と思ったけど、結局最後まで、誰のせいにすることもなく、嘆かない。 どうにもできない不幸を受け入れる姿勢が胸を打つのは、自分との差だと思う。 虫になってしまったのだから仕方がなく見えるこの「分かり合えなさ」が、決して理解できないものじゃないこと。相手から主張がなければ、勝手な憶測や都合の良い解釈を進めてしまうのがごく普通の人間が持つ特性として描かれていると思った。 考えていることをうまく伝えられない不満感を思い出したし(グレゴールは、うまく伝わらないことに対してイライラしている様子もない)、 ロジカルな主張ができない人を決めつけてしまった過去も思い出した。 グレゴールの死で解放される家族。すっかり姿を変えてしまった家族との向き合い方は、置かれた状況によっては、相当リアルに迫ってくるのではないか。
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