変身 の商品レビュー
家族を養う為に身を粉にして働く主人公グレゴール。金を稼ぎ家族に良い生活を与えることがグレゴールにとって自尊心の支えとなり、家族もそれをグレゴールの価値としていた。 ところがある日、目が覚めたら突然虫の姿に変身してしまう。彼に対する家族の反応は、日に日に恐怖から憎しみへと徐々に変化...
家族を養う為に身を粉にして働く主人公グレゴール。金を稼ぎ家族に良い生活を与えることがグレゴールにとって自尊心の支えとなり、家族もそれをグレゴールの価値としていた。 ところがある日、目が覚めたら突然虫の姿に変身してしまう。彼に対する家族の反応は、日に日に恐怖から憎しみへと徐々に変化し、最終的には疎ましく排除すべき存在として扱われてしまう。 グレゴールが人間だった頃は、身体の不自由を理由に全く働く様子のなかった両親が、若さを取り戻し働き始めるのもいやらしい。あんたら頑張れば働けたんかい、という。 なによりグレゴールが大切に想っていた妹にさえ、邪険に扱われてしまうシーンは胸が詰まる思いがした。 グレゴールが可哀想、元のグレゴールに会いたいというような嘆きはなく、家族みな一貫して自分たちの不幸さばかり恨むのが哀しい。 なにをもってその人とするのか、身近な人が醜い姿形に変わってしまっても、変わらず愛し続けられるのか。非常に考えさせられるテーマだった。 そして、誰かに依存し都合よく弱者のフリをしている人間は、依存する相手がいざいなくなったら意外にも強かに生きていけるものだということがよく分かった。
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4年ほど前に一度読んで再読しました。 グレーゴル目線、家族目線、それぞれの目線から読むと違って見えるので面白いです。
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虫になった瞬間に家族から見られたくない生き物として見られ、妹を守ろうとしてもその気持ちは理解されず痛い目にあわされる。気持ちは変わっていなくても見た目が醜ければ酷い扱いにすぐに変わってしまう恐ろしさを感じた。
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3.4 まだ俺には早かったんだと思う。あと毎日少しずつ読み進めてく作品じゃない。いつか読み返してみようと思ったり、思わなかったり、、、
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先日海辺のカフカという神作品を読了しまして、なぜタイトルが「海辺のカフカなんだろう…?」ってずっと考えていました。そこでカフカ作品に触れようと思って手に取った本が変身です。あらすじとか読まずに読み進めたため、最初は人間かと思っていたらもしかして主人公犬?吾輩は猫みたいな感じかな?...
先日海辺のカフカという神作品を読了しまして、なぜタイトルが「海辺のカフカなんだろう…?」ってずっと考えていました。そこでカフカ作品に触れようと思って手に取った本が変身です。あらすじとか読まずに読み進めたため、最初は人間かと思っていたらもしかして主人公犬?吾輩は猫みたいな感じかな?という勘違いを挟み、主人公虫かい!って思いながら読んでました。そのくらい主人公が淡々と過ごしてるんですよね…普通自分が虫になったら狂犬乱舞、罵詈雑言飛ばすやん… ストーリー自体は良くも悪くも普通ですが、事件が淡々と起きて主人公は淡々と(激情を振りまく妹、悲しむ親など、描写は淡々とされてない)対応してるんですよね…背中に椅子の足でヒビを入れられ、そこにリンゴを突っ込まれ、埃まみれになっているのに… ここでなんとなく村上春樹が海辺のカフカとあの作品に名前をつけた理由の一端が、なんとなく予想できる気がしました。読んでよかったです…笑 参考にならない感想を書いてしまいました…笑
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有名なお話なので、あらすじはある程度知っていたが想像以上に、主人公のグレゴールが早い段階で現実を受け入れていて、落ち着きはらっている。朝起きて毒虫になっていたら、もっとパニックになったり、元の姿へ戻る方法を必死で模索したりしてもいいところを、読者以上に冷静な姿勢を貫く。挙げ句の果...
有名なお話なので、あらすじはある程度知っていたが想像以上に、主人公のグレゴールが早い段階で現実を受け入れていて、落ち着きはらっている。朝起きて毒虫になっていたら、もっとパニックになったり、元の姿へ戻る方法を必死で模索したりしてもいいところを、読者以上に冷静な姿勢を貫く。挙げ句の果てに「あんまり早く起きてると、人間はばかになる」なんて言って二度寝までして、呑気なものだ。こんな主人公だから、愛着がわいた。 それに対し、家族はとにかく酷い。主人公の視点を通して語られると、都合よく良い方向に解釈してあるが、客観的にみるとグレゴールは家族とは思えない扱い方をされている。もっとも、グレゴールが人間だったときも彼一人に家計を背負わせていたぐらいだから、最初から彼を人間扱いしていたかは怪しいが。 献身的に家族を支えてきたのに、虫になった瞬間、気持ち悪がられ、孤立する。実の父親に投げつけられたりんごが背中にめり込んで取れないシーンは本当に痛々しく胸が痛んだ。 主人公が健気でいい子すぎて、不憫。 追記 大学の心理学の授業で、心身二元論という考え方の例としてこの作品が挙げられていた。たしかに虫になったら脳みそも縮んで、とても人間のときのような思考はできないだろうが、このお話のなかでは人間のときと精神は変わっていないようだ。唯一的一元論が唱えられたのは『驚くべき仮説』が出版された1994年以降であり、カフカの『変身』が出版された1915年にはまだデカルト的な心と身体が別々という考え方が主流であったことが伺える。こうした視点から作品を理解するのも面白いと思った。
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「何があってもあなたを愛してる」なんて想いを躊躇させる作品。本当に人は愛する人を何があっても愛せるのか? 毒虫になるのはあまりにも奇想天外だか、病気や障害の介護を連想した。 一家の大黒柱で家族を支えてくれているグレゴールだから愛していたのか。 違う。だから妹も最初は頑張っていたが...
「何があってもあなたを愛してる」なんて想いを躊躇させる作品。本当に人は愛する人を何があっても愛せるのか? 毒虫になるのはあまりにも奇想天外だか、病気や障害の介護を連想した。 一家の大黒柱で家族を支えてくれているグレゴールだから愛していたのか。 違う。だから妹も最初は頑張っていたが、最後には心身共に疲れ果ててしまう。 家族を冷たいと思ってしまうが、実際自分の身におきても妹と同じ感情の過程になると思う。 蜘蛛(私の脳内ではでかい蜘蛛)は無理です(;ω;) 不気味で、見た目も醜くなり、部屋を汚すだけの人だった人を家族として受け入れられるのか? せめて言葉が話せたらと、コミュニケーションが人が人を愛する上で必要不可欠だと思った。(あとはやはり見た目) 時代背景が無知なので、少しわかるようになってからまた読みなおしたい作品。 「これが文学というものなのか、この不条理なものが、はたして人生の真実なのだろうか、と一気に読み終わった読者は異様な興奮に感動しながら、真剣に反問してみたくなるかもしれない。(解説より)」
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本書から学べたことがあるかと問われると回答に詰まってしまうが、ミステリアスな雰囲気に、報告口調の文章によってより奇妙さが際立っている「変身」。鮮明に部屋の様子にザムザの体の特徴を説明するから、読んでいて思わず眉をひそめてしまった。だが、不気味さを味わうには生粋の一作であるのには間...
本書から学べたことがあるかと問われると回答に詰まってしまうが、ミステリアスな雰囲気に、報告口調の文章によってより奇妙さが際立っている「変身」。鮮明に部屋の様子にザムザの体の特徴を説明するから、読んでいて思わず眉をひそめてしまった。だが、不気味さを味わうには生粋の一作であるのには間違いないだろう。
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随分前から手元にあり、読もうと思っては数ページで脱落を繰り返していたが、ようやく読めた。数ページをクリアしたらスルスル読めた。 人間が突如虫に変身したものの夢オチとか最後は元に戻るかと思いきや、結局は家族に疎まれて死んでいき、家族は平和を取り戻したという鬼畜気味の話。でもやみつき...
随分前から手元にあり、読もうと思っては数ページで脱落を繰り返していたが、ようやく読めた。数ページをクリアしたらスルスル読めた。 人間が突如虫に変身したものの夢オチとか最後は元に戻るかと思いきや、結局は家族に疎まれて死んでいき、家族は平和を取り戻したという鬼畜気味の話。でもやみつきになるような後味だった。 虫になった息子の存在はいろんなことの象徴だったりするのだろうか。万国の家族が抱えてる闇だったり醜いものに対する人間のいやらしい部分というか。また読み直したら新しい発見がありそうな本。
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ページ数は多くないのに紙いっぱいに埋められた文字に心が折れそうになった ザムザ真面目な人だったのに悲しいな
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