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羅生門・鼻・芋粥 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2007/06/01 |
JAN | 9784041033159 |
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羅生門・鼻・芋粥
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羅生門・鼻・芋粥
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商品レビュー
3.5
60件のお客様レビュー
羅生門に関しては、人間の本質を突いていて面白かった。下人の勇気の方向性が変わる瞬間が印象的だ。 鼻は終始、笑える内容だった。また、人間が他人へ抱く感情が生々しく描かれており、魅力的であった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
名前だけ知ってても一度も手にしたことがない、 歴史的文豪、芥川龍之介の世界に触れてみよう。このたびやっと決心致しました。 短編集で各々、読みやすいものから難解なものまで 用意されていて、出し手の波長の変化を受け取りつつ、 そして、どれも内容は違うようで横文字混じりの『芥川節』が随所に込められていて、 それが全体を束ねる、いわゆる芥川色の紐として機能してると思いました。 表題にもなっている有名な『羅生門』ですが、一見して、 正直なところ自分には、これの何がそんなにいいのかがわかりかねましたが、 落ち着いていま考えるとこれは、老婆の言葉尻を捕らえて、 食うに困るなら相手の道理にならって追い剥ぎやればいーやんとなる、 この短絡的な思考能力の非を問われて、下人が勤め先を失って羅生門に辿り着く前の 過去が見えないといけないわけで、冒頭で述べられた、下人の失職は必ずしも 世の中が悪いせい、これだけの問題ではとてもあり得ないという点は 間違いないかと思います。 物事には必ずとはいわずとも因果関係は少なからずあり、 舞台の羅生門のような、生死を問わず人間の掃き溜めのような場所に 当たり前の人が寄り付くはずもなく、よしんばそこで少しの銭を手にしたとしても、 先に繋がるはずが無い←ってメッセージがこめられてるのかな、と、 勝手に解釈したところです。 それを踏まえて考えてみると、いまの自分の居る場所って、 羅生門なのか?それとも羅生門ではないのか? 羅生門が近づいてきているのか?遠ざかっているのか? 考えだすと眠れなくなさそうです。難しいです。 自分の好みとしては、芋粥、手巾、大川の水の3作で、 芋粥の、バカバカしい事に豪快に取り組まれ、密かな願望が 叶ってしまうことに対して蛙化する五位の揺れる精神状態に、 普遍的な人間心理は今も昔も大した変化はないなと感じた点、 手巾では夏目先生よろしくの、西洋ドラマツルギー(作劇法)への 皮肉を感じてちょっとニヤニヤしてみたり、 大川の水は、徹底して自然に対する観察眼により出来ていて、 人間関係や何かのこじれに疲れたそこまでの脳を、いい感じに リセットする効果があるように思いました。 葬儀記は、自らの師である夏目漱石を弔った、 当時の芥川龍之介の気持ちがにじみ出ていて、 師と彼の絆の深さを表現するものである事は当然として、 それがずっと後世において見ても歴史の大事な1ページであることを 全身で受け取ったもののことばとして重く印象に残ります。 1冊読んだだけですから、自分には芥川龍之介のことは ハッキリしたシルエットとしてはまだ見えてきませんが、 彼は歴史的文豪でありつつ、偉大なる歴史的文豪の『影』にも 苛まれていたのではないか?と、このたび勝手に思った所で、ひとまず中断です。 また他の作品を読んで自分なりの答えを出そうと思います。
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「芋粥」と、「父」は、とくに面白かったです。どのお話も「人」に触れられていて、心情表現などが、精巧に書かれていて、読んでいてワクワクしました!
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