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語り女たち 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2007/03/28 |
JAN | 9784101373300 |
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商品レビュー
3.5
32件のお客様レビュー
千夜一夜物語のように、様々な女性たちが少し不思議な話を語っていく小編集。日常の中に開かれたささやかな不思議。幻想の描写は五感で感じられるほど写実的で、だんだん現実と幻想の境が曖昧になっていくような、まさに夢をみたような気持ちになる。全体にしっとりした話が多いが、時に薄ら狂気を感じ...
千夜一夜物語のように、様々な女性たちが少し不思議な話を語っていく小編集。日常の中に開かれたささやかな不思議。幻想の描写は五感で感じられるほど写実的で、だんだん現実と幻想の境が曖昧になっていくような、まさに夢をみたような気持ちになる。全体にしっとりした話が多いが、時に薄ら狂気を感じる話(Ambarvalia)やコミカルな話(水虎)も。 個人的に好きなのは「眠れる森」「梅の木」。 謠口早苗さんの銅版画の挿絵や、ページ番号周りの装飾、文字の色など、細かい装丁も美しい一冊。
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なんというか、不思議な気分にさせられました。 読んでいるうちに、ぼんやりとしてしまう感じ。 気が抜けていくというか、「捉われる」というか。 決してnegativeな感じではなく、心地よい感じ。 それはまるで、収録されている「眠れる森」というお話のよう。 とても短い、17編のお話...
なんというか、不思議な気分にさせられました。 読んでいるうちに、ぼんやりとしてしまう感じ。 気が抜けていくというか、「捉われる」というか。 決してnegativeな感じではなく、心地よい感じ。 それはまるで、収録されている「眠れる森」というお話のよう。 とても短い、17編のお話。 なんとも幻想的で、不可思議な情景の数々。 日常の端っこに見え隠れしているかのような、「薄い」情景。 視野の端でちらちらと揺れているような情景。 好きだなあ、としみじみ思ったのが、「梅の木」です。 こういう、なんともいえない「おはなし」、素晴らしいと思います。 風景を構成する要素それぞれの境界が、ぼやけていくような錯覚すら覚えます。 最後の1頁、もう何とも言えない完成度です。 こう、カシッと音がするかのような、そんな場面。 あ、いま嵌ったな、という気持ち良さを全身で感じることが出来ます。 「日常的な非日常」。 それは、きっと誰でも心に描いている風景なのだと思います。 その風景を、文章という形で現世に表してみせる。 北村薫氏は、それが出来る数少ない作家さんの一人なのです。 本書は、そのessenceを凝縮した、極めて純度の高い一冊。 白昼夢の中のような、不思議な体験が出来ました。見事。
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まあ・・・・こんなもんでしょう。 道楽でいろんな女性からいろんなお話を買うって趣向です。トルーマン・カポーティ『夜の樹』の「夢を売る女」って好きですね〜。 「笑顔」のラストがよかったかな。 芸も何もあったもんじゃないけど、まあ、愛嬌だあねえ。 作者も「こうなるしかない結末だろ...
まあ・・・・こんなもんでしょう。 道楽でいろんな女性からいろんなお話を買うって趣向です。トルーマン・カポーティ『夜の樹』の「夢を売る女」って好きですね〜。 「笑顔」のラストがよかったかな。 芸も何もあったもんじゃないけど、まあ、愛嬌だあねえ。 作者も「こうなるしかない結末だろう」と言ってるけど、 まさしくその通り。 苦笑している北村氏の顔が浮かぶよう。 編集者もきっと・・・ 読んでるこっちも多分そういう顔してんだろうなあ〜 ^^;; 野谷文昭の「ラテンにキスせよ」まで読んでるなんて さすが〜。
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