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存在と共同 ハイデガー哲学の構造と展開
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 法政大学出版局/法政大学出版局 |
発売年月日 | 2007/05/18 |
JAN | 9784588150463 |
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存在と共同
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従来のハイデガー研究では、ハイデガーの思索の中心にあった「存在の問い」をめぐる問題を正面から問うことを避けてきたと著者はいいます。そして、ハイデガーのテクストに内在的な立場から、「存在の問い」が彫琢されていったプロセスを明らかにしています。 フッサールは、主観がどのようにして客...
従来のハイデガー研究では、ハイデガーの思索の中心にあった「存在の問い」をめぐる問題を正面から問うことを避けてきたと著者はいいます。そして、ハイデガーのテクストに内在的な立場から、「存在の問い」が彫琢されていったプロセスを明らかにしています。 フッサールは、主観がどのようにして客観へと到達できるかという仮象の問題をしりぞけ、志向性の概念にもとづいて認識論の刷新をおこないました。しかしハイデガーは、志向性が「~への関係」と規定されているかぎり、表象的態度から脱却することはできないと考えていました。そこでハイデガーは、むしろ「~のもとでの存在」という現存在のありかたに着目することで、現象学の実存論的分析への道を切り開きました。『存在と時間』の議論の根底にはこのような発想が脈打っていると著者は理解しており、そうした観点から、たとえば「本来性」をめぐるハイデガーの議論を読み解く試みをおこなっています。とりわけ、「~のもとでの存在」というありかたは、他者との共存在を含んでおり、それゆえハイデガーの思想には倫理学が欠如しているといった批判は当たらないと論じています。 さらに著者は、『現象学の根本問題』をひもとき、そこで『存在と時間』においてじゅうぶんに論じられることのなかったテンポラリテートの問題がどのようにあつかわれているのかということを明らかにしています。そこでハイデガーがめざしたのは、存在の性格を時間性にもとづいて解明することでした。しかし、そうした議論構成では、時間性が「構成する主体」を前提とする「超越論的地平」のように理解されることになり、形而上学的な構図に陥ってしまうという問題をのこしていました。このような総括をおこなったうえで、著者は中期の「メタ存在論」の構想や、後期の「存在の問い」をめぐる思索をたどり、ハイデガーが一貫してひとつの問題を突きつめていった経緯を明らかにしています。
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