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君たちはどう生きるか ワイド版岩波文庫268
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2006/04/17 |
JAN | 9784000072687 |
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君たちはどう生きるか
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商品レビュー
4.2
32件のお客様レビュー
再読。 何度も感銘を受ける。教育とはどういうことか、その真理を平易な文体に落とし込んでいる本書には脱帽する。しかも戦前という表現が難しい時代に、信念を持って完成させた著者こそ、立派な大人であろう。 丸山真男の回想も加えて秀逸であり、欠かせない。 - 君に考えてもらわなければなら...
再読。 何度も感銘を受ける。教育とはどういうことか、その真理を平易な文体に落とし込んでいる本書には脱帽する。しかも戦前という表現が難しい時代に、信念を持って完成させた著者こそ、立派な大人であろう。 丸山真男の回想も加えて秀逸であり、欠かせない。 - 君に考えてもらわなければならない問題は、それから先にあるんだ。もしも君が、学校でこう教えられ、世間でもそれが立派なこととして通っているからといって、ただそれだけで、いわれたとおりに行動し、教えられたとおりに生きてゆこうとするならば、ーコペル君、いいか、ーそれじゃあ、君はいつまでたっても一人前の人間になれないんだ。子供のうちはそれでいい。しかし、もう君の年になると、それだけじゃあダメなんだ。肝心なことは、世間の眼よりも何よりも、君自身がまず、人間の立派さがどこにあるか、それを本当に君の魂で知ることだ。そうして、心底から、立派な人間になりたいという気持を起とすことだ。いいことをいいことだとし、悪いことを悪いことだとし、一つ一つ判断をしてゆくときにも、また、君がいいと判断したととをやってゆくときにも、いつでも、君の胸からわき出て来るいきいきとした感情に貫かれていなくてはいけない。北見君の口癖じゃあないが、「誰がなんていったってー」というくらいな、心の張りがなければならないんだ。 - そうでないと、僕やお母さんが君に立派な人になってもらいたいと望み、君もそうなりたいと考えながら、君はただ「立派そうに見える人」になるばかりで、ほんとうに「立派な人」にはなれないでしまうだろう。世間には、他人の眼に立派に見えるように、見えるようにと振舞っている人が、ずいぶんある。そういう人は、自分がひとの眼にどう映るかということを一番気にするようになって、本当の自分、ありのままの自分がどんなものかということを、つい、お留守にしてしまうものだ。僕は、君にそんな人になってもらいたくないと思う。 - だから、コペル君、繰りかえしていうけれど、君自身が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことを、くれぐれも大切にしなくてはいけない。それを忘れないようにして、その意味をよく考えてゆくようにしたまえ。
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この手の内容の読み物は今の時代であれば、さまざまなコンテンツであるような気がするが、本が書かれた時代の価値観を考えると昔から人が大切しようとしてきたものは変わらないし、それらに思い馳せることができていたのだと知ることができてよかった。
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古典的な倫理の本として位置づけられる本。説教くさい本かなとおもっていたけども、想像していたよりは、そんな感じはしなかった。宮崎駿のアニメとはマジで1ミリも関係ないです(あらすじ的には) シンプルにコペルくんの成長譚の小説として面白かったと思う。周りの登場人物も、すごくユニークで...
古典的な倫理の本として位置づけられる本。説教くさい本かなとおもっていたけども、想像していたよりは、そんな感じはしなかった。宮崎駿のアニメとはマジで1ミリも関係ないです(あらすじ的には) シンプルにコペルくんの成長譚の小説として面白かったと思う。周りの登場人物も、すごくユニークで好きになれる。大人になった今では、含蓄あるエピソードだなぁと思えるし、子供のころに読んだとしたら、純粋な物語として楽しめただろう。 確かに、子供に読ませたい本だ。子供の時と、大人で二度は読んでほしい。こうして、説教くさい「君たちはどう生きるかおじさん」が誕生するのか… 内容としては、純粋無垢なコペルくんが、社会や世界に色んな疑問を持ちながら、成長していく物語。途中、叔父さんがコペルくんに語りかけるノートが挿入されるのだが、これがまた良い。コペル君を見て、思った大人の感想を叔父さんがすぐに代弁してくれるため、気持ちよさがすごい。「そうなんだよ、子供ってこうなってほしいし、こういう経験からこう学んで欲しいんだよな」という気持ちを即座に代弁してくれるのだ。 また、こういう倫理の授業みたいな小説は、大抵、小説としては面白くならなかったりするのだが、この作品は普通に小説としてのクオリティが高い。1つ1つのエピソードがすごくレベルが高いのだ。1つのエピソードにドラマ、学び、主人公の成長と、諸要素が確実に入っている。現代文の教科書に掲載されていないのはなぜなんだろうなぁ。 小さな頃に漠然とコペル君と同じようなことを思っていたような気がする。人ってこんなにいて、関係しあっているんだなぁとか、変な思い込みというか。そうした「考え」をより具体にエピソードとして言語化され、描かれているため、もし小さな頃にこの本を読んでいたら、きっとカタルシスがあったと思う。「そうそう!」って言っていた気がする。そして、コペル君と同じように、叔父さんの手記を見て、難しいことを言っているなぁと思っていたかもしれない。 中学生くらいの時に読んで感想文を書きたかった。 以下、好きなエピソードメモ 1章 子供は、いや人間は自分中心に物事を考えてしまう。それを抜け出すのは難しい。でも、コペルニクスは、コペル君は、そこから抜け出せたのだ。それは人間だからできる行為であり、人間らしい素晴らしい行為である。 銀座のデパートの屋上から人々を見て、分子みたいだと言うエピソードからこれを持ってくるのは痺れるなぁ。序章のこれで一気に引き込まれた。 3章 万有引力は、りんごが落ちる様子から。それはそう。じゃあ具体的にどういう連想? そこには想像力とそこで限界に感じた時、なぜを突き止める力があったから。りんごの落とす箇所をひたすら高くしていったらどうなるか。それが、宇宙でもどこでも、万有引力、というものが存在するという考えになっていく。 7章 苦痛を感じてありがたく思う。ヒトとはそのようにできている。そして、人間関係に不和を感じた時、人は苦痛を感じる。 つまり、人間同士は調和し合っているのが普通としているから。 新しい性善説の考え方で、面白いなと思った。 お母さんの石段の話、めっちゃ好き。 後悔するのも、良心がある証拠であり、是正する力があるということ。 また1つ自分の中の後悔エピソードが増えて嬉しい。
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