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梅原猛の授業 仏教 朝日文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 朝日新聞社/朝日新聞社 |
| 発売年月日 | 2006/10/30 |
| JAN | 9784022615190 |

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商品レビュー
4.2
24件のお客様レビュー
中学生への授業を書籍化したもののため、とても読みやすかった。 宗教は必要なのか?という問いに対して、著者は、若い頃は無神論者で、魂の不死や、死後の世界なんてない。人間は死んだら終わり。何もない。と思っていたそうだが、それから40年、著者は宗教に対して寛容になった。何か一つの宗教...
中学生への授業を書籍化したもののため、とても読みやすかった。 宗教は必要なのか?という問いに対して、著者は、若い頃は無神論者で、魂の不死や、死後の世界なんてない。人間は死んだら終わり。何もない。と思っていたそうだが、それから40年、著者は宗教に対して寛容になった。何か一つの宗教に傾倒することはないが、ドストエフスキーが言うように、あの世を信じる宗教がなかったら文明というものもなかったであろう。幻想かもしれないあの世を仮想することによって、文明を創造してきた人類の歴史を前より好意的に見ることができるようになったそう。かつて近代西欧では、カント、ヘーゲル、マルクスあたりが、神なしで、道徳、理性だけで人類はいけるという方向性を打ち出したが、なかなかそれだけで人間を統制することは難しく,マルクスによって考えられた社会主義は見事に崩壊した。と言っている。 私も、宗教を信じてはいないが、宗教が果たした文明への役割ということを考えたことがなかったので、そういう考え方もあるのかと思った。 中学生同士のディベート形式での対話も思考のヒントになってよかった。 本書は2006年に文庫化されており、当時は、アメリカの同時多発テロや、イラク戦争が起きていた頃で、その頃、梅原先生が世界をどう見ていたかが書かれているが、今の時代に梅原先生がご存命だったら、世界の右傾化、プーチン、ネタニヤフ、トランプ政権の力による横暴な武力行使についてどう思われるのか聞きたかった。 以下、メモ。 小麦メインの西洋は、人間1人あたりに必要な耕地面積が広く,どんどん森を切り開いていくしかないため、人間中心主義的。稲作メインの東洋は、耕地面積に対する生産高が高く、森と共存することで、灌漑しやすくなったり、降水は森や水田に蓄えられ、十分に利用された後に海に帰るという循環ができていたため、共生的な思想。 ヤスパース 狩猟採集時代に生み出せなかった余剰の富を、農業で生み出せるようになると、5000年前くらいから都市文明が起こってくる。(メソポタミア、エジプト) 豊かになると、悪いやつも現れ、心が卑しくなり、世の中が乱れる。乱れた世の中に精神的原理を与えようとして、世界の四聖が生まれる。(ソクラテス,キリスト、釈迦、孔子) 現代においても、この四聖が支配しているが、工業文明が発達しすぎた今、豊かすぎる現代において、人間は物質的欲望にふけっている。それではいけないんじゃないか。そのような人間をコントロールする新しい精神的原理が必要ではないか、キリスト,仏教だけではいけないんじゃないかというのがヤスパースの考え。
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日本の基礎を作った聖徳太子が重んじたのは、法華経だった。これは平安時代に最澄が天台宗として引き継ぎ、鎌倉時代には日蓮の教えにつながっていく。鎌倉時代は、今の日本で最も栄えている宗派が生まれた時代だと筆者は言う。それが浄土宗、禅宗、それから日蓮宗。やがて禅宗は室町、江戸と幕府の厚い保護を受ける。
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ずっと積読されていた本。20年経ってやっと手に取った感じです。洛南中学校で12回にわたって行われた授業をまとめたものらしく、とても優しく、宗教と仏教全般について語ったもの。個人的には日本に色々ある仏教の宗派と自分の菩提寺の宗派である曹洞宗の位置づけが判ったような気がして良かった。全12回の構成は 1.なぜ宗教が必要なのだろうか 2.すべての文明には宗教がある 3.釈迦の人生と思想を考える 4.大乗仏教は山から町へ下りた 5.生活における仏教の道徳 6.討論:人生に宗教は必要か 7.日本は仏教国家になった 聖徳太子、行基、最澄 8.空海が密教をもたらした 9.鎌倉は新しい仏教の時代(1) 法然と親鸞 10.鎌倉は新しい仏教の時代(2) 日蓮と禅 11.現代の仏教はどうなっているのか 12.今こそ仏教が求められている という構成。道徳を身につけるためには宗教が必要。これからは文明の衝突になること。一神教と多神教、多神教である仏教と多神教の多様性を認める心。後は仏教の考え方、11の現代の仏教はどうなっているのかに書かれていたのは、先日読んだ「国家を超える宗教」と同じコンテクストだったような気がする。とても勉強になりました。
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