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感情の法則 幻冬舎文庫
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感情の法則 幻冬舎文庫

北上次郎【著】

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感情の法則 幻冬舎文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎/幻冬舎
発売年月日 2006/10/10
JAN 9784344408494

感情の法則

¥220

商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2026/01/13

その時読んだ本の内容に自分の想い出を擬えて綴ったエッセイ集。『ミステリマガジン』連載時、読んでいたが、文庫化をきっかけに再び手にした。 いやあ、今読んでもいい。というか、今読むからこそいいのかもしれない。 連載されていたのは1995年からとあるから、連載開始時まだ私はミステリマ...

その時読んだ本の内容に自分の想い出を擬えて綴ったエッセイ集。『ミステリマガジン』連載時、読んでいたが、文庫化をきっかけに再び手にした。 いやあ、今読んでもいい。というか、今読むからこそいいのかもしれない。 連載されていたのは1995年からとあるから、連載開始時まだ私はミステリマガジンを購読さえしてなかった。つまりまだ学生だったのだ。 あれから30年経つ。あの頃一人だった私にも妻が出来、3人の子もいる。 だから北上氏の家族に対する思い、特に子に対する思いにより深く共感できる。 タイトルは『感情の法則』だが、ここにあるのは北上氏の『感傷の報告』だ。 そしてここにあるのは北上氏だけの感傷ではない。 そう、私も含めた誰もが抱いた感傷なのだ。 いや私には感傷という言葉は高尚過ぎるかもしれない。誰もが犯した小さな過ち・失敗・苦い想い出だ。それは自分のその後の人生に影響を与えるほどの出来事ではないので、いつもは日常の些事や仕事の忙しさ、生活の慌しさに紛れて思い出すことはない、取るに足らないものだ。 しかし、ふと一人のときに思い出す、忘れられない想い出だ。 なぜあの時、私はあんな態度をとったのだろう? あんな言葉を云ったのだろう? あんな事をしたのだろう? またはなぜしなかったのだろう? そんなほろ苦い記憶をこのエッセイでは思い出させてくれる。 それはここに描かれているのが作者の等身大の姿だからだろう。 若い頃は毎日何かが起こるのを期待していたが、年を取ると毎日何も起きないようにと願う自分がいる、こういう文にハッとしてしまう。 子供の運動会よりも日曜日の競馬のレースの方が気になって、仕事という理由でキャンセルする作者のいい加減さに腹立ちながらも苦笑する自分がいる。 教育実習をしていたときに遊びに来てくれた子供と遊びつつもデートの時間を気にし、その時間が来ると早々に切り上げる作者には私の姿が投影されているようだ。そしてそこで何かを失ってしまった事に後で気付く、それもまた私だ。 若い女性と酒を飲む事の話も面白かった。 何かを期待しないわけではない。しかし結果的に何も起きないのだ。だから清廉潔白なのだという一種寂しい論理。 そう私もそんな時は何かを期待しないわけではない。でも何かあると面倒くさいなあとも思う。 そして当時50代を迎えた作者が抱く感慨は、もちろん当時30代の私が全て持ち得る物ではない。それはこれから私も抱くであろう不安や哀しみなのだ。 特に我が子に対する期待と一抹の不安は正に他人事ではない。 今はニコニコして寄り添ってくれる子らがいつか邪魔者扱いして口もきかなくなる、帰ってくるといつも玄関で迎えてくれていたのに、いつの頃からか一人で靴を脱ぐのが普通になってくる、どこかへ行こうとせがまれていたのがいつしかこちらが誘っても一緒に出かける事がなくなっていく、等々。 そしてそれは私自身が両親に行ってきた事でもある。 因果応報。 いつかは自分に返ってくるのだろう。そんな日常生活で抱く寂しさを訥々と綴る。 他にも自身の父親の事、なぜかよく一緒に飲みに行った姉の事、映画や本のことを語り合った先輩の事、大学のアイドル的存在だった女性の事、腐れ縁が続く大学時代からの友達、夭折した麻雀仲間の事など、ここに綴られるのは北上氏のみぞ知る彼の身の回りに生きている人々の事。そして彼らとの交流こそが北上氏が生きた証なのだ。 とにかく胸を打ったエピソードには枚挙に暇がない。 先に挙げた諸々のエピソードは勿論の事ながら特に痴呆症になって死んだ母親と父親との知られざる交流の話は泣けた。 惚けた母親がふと父親に掛ける感謝の言葉。これこそドラマだ。 この本を読むと平凡な人生と思われた自分の人生にもそれなりのドラマがあったことを思い出させてくれる。人生というドラマの主人公は自分なのだということを気付かせてくれる。 失敗ばかりしてきた人生だったが、それも悪くないなと思わせてくれる。誰もが同じ過ちを犯し、繰り返されてきたのだと教えてくれる。 男も泣きたい夜がある。 そんな時、ナイトキャップと一緒に読むには最適の一冊だ。

Posted by ブクログ

2007/06/19

翻訳小説をテクストにその会話や情景から触発され子供の事、 父母の思い出、昔の恋など記憶を辿り、時に哀しく時にユーモラスに語る私小説エッセイ。おっさんの哀愁に満ちてます(笑)

Posted by ブクログ

2007/01/10

「記憶の放物線」の前に出た、いきあたりばったり読書エッセイ集(…確かどこかで本人がこう述べていたような)。押し付けない心地よさがいい。

Posted by ブクログ