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文庫版 陰摩羅鬼の瑕 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社/講談社 |
| 発売年月日 | 2006/09/14 |
| JAN | 9784062754996 |

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文庫版 陰摩羅鬼の瑕
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商品レビュー
3.8
182件のお客様レビュー
シリーズ通して読んで…
シリーズ通して読んできた人には、冒頭で結末が読めてしまう。裏切ってくれと思いながら、あの厚さを読むのは拷問に近かった。
文庫OFF
「関口くん大活躍」という前評判の元読み進めたが、期待通りの面白さだった。シリーズ初期から壊れていた彼の精神が一度「塗仏の宴」で完全に破壊され、その後。という形になるのだが、今回のメインキャラである「伯爵」やその婚約者との対話を通じて少し回復傾向になっていくのは見ていて少し安心した...
「関口くん大活躍」という前評判の元読み進めたが、期待通りの面白さだった。シリーズ初期から壊れていた彼の精神が一度「塗仏の宴」で完全に破壊され、その後。という形になるのだが、今回のメインキャラである「伯爵」やその婚約者との対話を通じて少し回復傾向になっていくのは見ていて少し安心した。いつもより関口の扱いが優しく、彼の内面の掘り下げも多くで関口くんファン必読(いれば)。 過去作よりは相関図も落ち着いており事件の正体もある程度の段階で推察は出来たが、それでも変わらず楽しめる最後まで味のする作品だった。かなり好きかも。 メインストーリーと並行して主に京極堂の蘊蓄により語られる今回のテーマは「儒教」だった。鉄鼠では「禅・悟り」、絡新婦では「女権拡張論」だったが、毎度本当に勉強になる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
鵺の碑のために再読中。絡新婦の理までは何度か読み返していたが、本作はほとんど読んでいなかった。 初めて読んだときはそこまで好きになれなかった本作が、今回はとても深く心に残る一作となった。伯爵と世間のずれが、ほんの少しの認識のずれなのにここまで大きくなるのかと思った。 家族とは意思を持たず、言葉を発さない物になるということ。また死ぬとは生命活動の停止を意味するのではなく形として存在しなくなること。【家族の概念】と【生死の概念】の違いがこんな悲惨な事件を起こすとは思わなかった。 伯爵も殺人犯ではあるが悪人ではなくまさに「殺意のない殺人事件」だと思った。 事件の流れ、伯爵のズレが判明し薫子の遺体が伯爵の前に運ばれた時、薫子の遺体に向かって、「無事だったのか」と叫び「このように元気に生きております」と元気に答えるシーン。伯爵からは純粋な言葉だが、こちら側の認識の自分からすれば狂気に感じる。 そのずれがわかったとたんそれまでの会話がホラーに変わる。例えば伯爵が「明日からは私だけのために笑ってください」と口説くシーン。薫子から「鳥たちのようにですか?」と聞くと、伯爵は「まさにその通りです」と返す。ただのろけているシーンかと思えば、言葉の通り鳥たちのように動かず微笑んで剥製としてその場に居る状態になるという意味となる。ほかにも晩餐会でのもう二度と食べられませんよという場面。豪華な食事は滅多に食べられないということかと思うが、伯爵の【家族】は食べないし何も言わない。動かない存在になるということ。 確かに伯爵は何も嘘をついていない。悪意もないが、受け取り側としてはそんな風に言っているとは思わない。それこそ意味が分かると怖い話だと思った。 ただ自分が変に感じただけなのかもしれないが伯爵の「薫子とは幾度も話し合いました。」から続く台詞にて、「この家の家長である私の意志に従うことになる」といいその流れで、「私は彼女の自由意思を尊重したかった。」とも語っている。 悪意はなかったのかもしれないが、そう思うのであれば彼女から婚姻の意志を得たうえで、そのままにしてあげられなかったのだろうかと思ってしまった。ただ、その思ったうえで犯行に及んだということはやはり心のどこかで価値観のずれというか、婚姻することの後ろめたさみたいなものを感じていたのではと思い、単純に悪人ではないととらえてもよいのかともちょっと思い、なんだかモヤモヤがする。 あと前作で悲惨な状況に置かれ壊れただろうといわれていた関口が案外元気であり、妻と買い物に行くといっていたラストを読んだとき、事件は悲しかったが、解決し日常に戻るのだと思った。
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