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ナゲキバト
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ナゲキバト

ラリーバークダル【著】, 片岡しのぶ【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 あすなろ書房/あすなろ書房
発売年月日 2006/04/15
JAN 9784751521991

ナゲキバト

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商品レビュー

4.4

28件のお客様レビュー

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2024/10/04

新聞の宣伝欄に出ており気になって図書館で借りた。 9歳の男の子。両親を亡くし、祖父に引き取られ二人暮らしの日々。 子供らしい悪巧みやいたずらで周りを困らせ引っ掻き回すが、その都度登場する祖父の存在感と語られる言葉とエピソードが胸に沁みる。 悪いことをした子供に 悪いことをするな...

新聞の宣伝欄に出ており気になって図書館で借りた。 9歳の男の子。両親を亡くし、祖父に引き取られ二人暮らしの日々。 子供らしい悪巧みやいたずらで周りを困らせ引っ掻き回すが、その都度登場する祖父の存在感と語られる言葉とエピソードが胸に沁みる。 悪いことをした子供に 悪いことをするな! と頭ごなしに叱るだけでは、当人の心には響かないだろう。 自分も昔そうだった、と完璧では無い大人の部分を見せることで、心の距離は縮まり、信頼感が増す。 この主人公は、一応自分の考えは持っているものの周りに流されやすく、損な役回りを強いられる。 NOと言えないのは弱いだけじゃない、それは優しさを持っているからなのだ。 そして溢れ出した好奇心から母鳥を銃殺し、さらに雛鳥を殺める状況になったとき、涙を流す。 これは鳥側の気持ちを慮ることのできる、人として大切なものを持っている証拠だ。 厳しい口調で攻め立てた祖父も内心、苦しかっただろう。 親からいい子だと思われ、褒められていると自己肯定感が培われる。 主人公の母親は既に他界しているが、愛された経験は甘美な思い出になり、今を生きる彼を温かく包み、 鼓舞するものとなっている。 嘘をつくとその嘘に命を与えてしまう。 その命を生かすために、さらに嘘を重ねる。 嘘という生き物を生み出す、という擬人法は巧みで、なるほどなと思った。 なんだか日常的についている小さな嘘が、まるで魚のように尾ひれをうねらせて泳いでいるような気がしてきて、ブルブルっと震えてしまう。 覚えておくことにエネルギーを消費する嘘よりも、そんなことをする必要のない、本当のことを身にまとって生きていきたい。 本当のことが言えるようになった主人公を、「立派だぞ」と抱き上げ認めてやる祖父。 物語の中だけど、こんなおじいさんっていいなと思った。厳しさの中にはとっても優しくて温かい藍が内包されているから。 大人になりウソがより身近になっている今、反省させられる場面だった。 また、幼なじみと喧嘩をした主人公に、祖父が言う。 「喧嘩ばかりしながら生きていきたいのかい? ピースメーカーというのは敵の気持ちを理解出来る人なんだよ。」 「喧嘩というのは、相手がいなければ成り立たないものだ」 相手にせず、黙ってその場を離れる。 トラブルが起こりそうになったら、ピースメーカーになろう! 無視する威力は予想外に大きいもんな。 明るく、逞しく生きていこう!

Posted by ブクログ

2024/04/04

両親を事故で亡くし、田舎町で祖父と二人で暮らす少年が主人公。章ごとに一つの事件を扱い、その中で祖父が少年に「いかに生きるか」を教えて行く連作短編風の仕立てです。 ネットで調べると非常に高い評価を受けている本ですが、私はちょっと。。。 私の感覚は「小中学生向けの教訓的な民話」です。...

両親を事故で亡くし、田舎町で祖父と二人で暮らす少年が主人公。章ごとに一つの事件を扱い、その中で祖父が少年に「いかに生きるか」を教えて行く連作短編風の仕立てです。 ネットで調べると非常に高い評価を受けている本ですが、私はちょっと。。。 私の感覚は「小中学生向けの教訓的な民話」です。物語としては素朴、悪く言えば稚拙。良い話なのだけど、わずかに押し付けがましさを感じる。 あとがきには、最初は自費出版で、口コミでベストセラーになったと書かれています。著者の来歴を調べてみると宣教師だったこともあるようで、なるほどそんな感じがます。 説教臭いと感じるか、良いと思うか、読み手の精神状態によって評価が分かれるのだと思います。

Posted by ブクログ

2024/03/26

短いのに、内容がギュッと詰まったとてつもない一冊だった。 (帯より) 人はいかに生きるべきか? 小さなぼくに教えてくれたのは祖父だった。 両親を失った少年は祖父と暮らすことになる。 祖父は(物語の最後に祖父の過去がわかるのだが)、孫に生きる上で大切なことを日々教える。その教...

短いのに、内容がギュッと詰まったとてつもない一冊だった。 (帯より) 人はいかに生きるべきか? 小さなぼくに教えてくれたのは祖父だった。 両親を失った少年は祖父と暮らすことになる。 祖父は(物語の最後に祖父の過去がわかるのだが)、孫に生きる上で大切なことを日々教える。その教えが、とても深く、一つ一つ恐ろしいほどに心に突き刺さってくる。 苦しいことがない人生なんて無意味だ。 嘘ってどういうものなのか。 親が子を思う気持ちって、どんなものなのか。親の愛を知ると、自分だって、ちゃんとした大切な人間に思えてくる。 そんなことを教えてくれた。 幾つになってもダメなままな自分も、苦い経験を積むことにより少しは良い生き方ができるようになればいいのに、…できてないな。改めて自分のダメさを痛感した今日に、この本が教えてくれたものは大きかった。

Posted by ブクログ

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