授業がおもしろくなる21授業のネタ 坪田算数・低学年(坪田算数・低学年) 授業がおもしろくなる

坪田耕三(著者), 授業のネタ研究会(編者)

• 販売会社／発売会社: 日本書籍/日本書籍
• 発売年月日: 1999/04/10
• JAN: 9784819904544

商品レビュー

2014/03/21

　ネタという言葉にやや抵抗感をもつ方もあるかも知れませんが、ご安心ください。この本は、そんな安っぽい内容ではありません。

　まず、１ページから９ページをお読みください。そこには、算数科が目指す授業の本質、方向性が、端的に、実に分かりやすくまとめられています。そして、その方針で工夫された具体的な授業のアイディア（ネタ）が、実に４５個も紹介されています。

　一つ一つの実践は、いわゆる指導案の形になっているわけではありません。どちらかと言えば、授業の前半の部分で、どんな導入をして、どんな児童の活動を引き出すのか、そこを中心に書かれています。

　私が好きな実践は、p.68の「記号はどこに？」です。

　４□３□７□４□４

　この式の□の中に、＋、－、＝の記号を入れようというわけです。２年生から３年生くらいでやってみると、面白い授業ができると思います。

　読んでいると、誰にでもできそうな楽しい実践ばかりですが、同じようにやってみるには、ある程度の授業力と、日頃からの児童のたがやしが必要です。もし授業がうまくいかなかったら、自分の授業力と、普段の授業を反省してみる必要がありそうです。