1,800円以上の注文で送料無料

池袋・母子 餓死日記 覚え書き
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍
  • 1220-04-00

池袋・母子 餓死日記 覚え書き

公人の友社(編者)

追加する に追加する

池袋・母子 餓死日記 覚え書き

定価 ¥1,430

990 定価より440円(30%)おトク

獲得ポイント9P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 公人の友社/
発売年月日 1996/07/01
JAN 9784875552451

池袋・母子 餓死日記

¥990

商品レビュー

3.3

10件のお客様レビュー

レビューを投稿

2022/08/18

1996年4月27日、池袋のアパートで77歳の母親が41歳の息子とともに死体で発見された。死因は餓死。その母親が書いていた日記を豊島区が公開した。 日々の買い物の内容、金額のほか、全編にわたって身体の不調とお金がなくなることへの不安が綴られていて、読んでいて苦しくなる。 父親は...

1996年4月27日、池袋のアパートで77歳の母親が41歳の息子とともに死体で発見された。死因は餓死。その母親が書いていた日記を豊島区が公開した。 日々の買い物の内容、金額のほか、全編にわたって身体の不調とお金がなくなることへの不安が綴られていて、読んでいて苦しくなる。 父親は病気の末、三年前に亡くなり、自らも体調が優れない母親は、病気の息子の面倒を見るだけで収入源がない。 しかも、生まれつきの因縁のようなものを信じていて(日記では「邪魔」と書いている)、夢や霊感、数字合わせなどは、つねに悪い予感として捉える。なにをするにも神様(?)に感謝し、謝り、二人の死を願う様子には背筋が寒くなる。(「邪魔」が原因で相手にされないだろうと生活保護も受けようとしない。) 「私共は、今後、どんな生活をするのだろうか、毎日、毎日、不安でその事ばかりを、心配しているが、来年はもうお金がないので、ここにはおられない、どこに行き、どうしたらよいのか、だれか相談出来る人もいないし、今年いっぱいで、その後は、どうしたらよいのだろうか、子供は、病んで、相手にならないし、私一人で、よい考えも、うかばない、二人共(フロウ者の生活)をするのだろうか、どうしたらよいのだろうか、お願いしても、きかれないだろうし、不安で、不安で、たまらない。」(p.51) 「今年は又、特別、何倍もの邪魔がひどくて、特に、この頃は、あらゆる面で、ハラ、ハラ、心配と、不安と、恐ろしさと、苦しみと、次、つぎと、日増に、ひどく成って、何かすると、かえって、悪くなり、心配が増えるし、仕無ければ仕無いで、不安がひろがるし、どうも、こうも、どうしたら、良いのやら、一つ何かすると、一つ又、心配が増えるし、たのみ事しても、結果が悪いし、」(p.96) 「何十年と、ただ苦しむ人で先が分かるとか、最後の最後まで、分からぬ様にしてあるなど言われていたのを信じてきたが、七六年間、苦しむために、生まれて来た様で、ギモンが、わいてきた。」(p.115) 「第一、私は、何者でせうか、いろ、いろと、教えられた事は、七十七才の今日まで、今の所、何一つ分かりもしませんし、現実に現われて、おりません。」(p.192) 「何か、一つでも、二つでも、分からせて頂くと、安心出来ますけれども、最後の最後とは、何時に、なるのでせうか、心配と、不安の毎日で、たまりません、一日も早く、何とかして下さい、お願いいたします。」(p.193) 「昨年十二月二十九日(金)、夜、フトンにやすんでしばらくして、最後は、必ず降参するという文句を感じていたのを、実行される時がついに、とうとう来たのだろうか、私しの受けた感じが、間違いなければ、喜ばしい事だけど、あまりにも、何十年と、苦しみが、ひどかった丈に、形に、現われて、私も、子供も、身体がすっきりとして、外の不安も取れていかなければ、ただ安易に当にたより、たのみ、漠然(とりとめのないさま、不明なさま)としたままでは、これから先が本当に、心配で、生きて行けない。早く、死なせて下さい、毎日が苦しみ通しで、つらくて、たまりません。」(p.207) 「なぜ、私共は、こんなにひどい苦しみを、何十年と、しなければ出来ないのでせうか、小さい時から、いろ、いろと教えられ、又、人の口を、借られて色んな事を、聞かさせて、来ましたのは、皆、邪魔の、しわざだったのでせうか、」(p.233) 「私は、今朝、夢の中で(歯が、全部ぬけた夢)を見ているが、これは身内に死人がある知らせと、聞いているので、子供が、先に、死ぬのではないかと、心配である。一緒に、死なせて頂きたい、後に残った者が、不幸だから。」(p.235)

Posted by ブクログ

2019/08/07

読んでいる間中、ずっと暗い気持ちから抜け出せなかった。 こうした一次資料を、事件から四半世紀が経とうとしている今、あえて読み直す必要を強く感じる。 中高年の引きこもりを、高齢の親たちが支えるといった現実が、けっして他人ごとではない今。 分析して、真相が知りたいと思うのだけれど、個...

読んでいる間中、ずっと暗い気持ちから抜け出せなかった。 こうした一次資料を、事件から四半世紀が経とうとしている今、あえて読み直す必要を強く感じる。 中高年の引きこもりを、高齢の親たちが支えるといった現実が、けっして他人ごとではない今。 分析して、真相が知りたいと思うのだけれど、個人情報などの観点から、いろいろと難しいのだろうなぁ。

Posted by ブクログ

2018/11/06

私も☆マークでの評価は控えます。いくらでも逃げ道はあっただろうに…でもあえてその選択をしなかった、したくなかったのか。哀切きわまりない。

Posted by ブクログ

関連ワードから探す