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都市の遊歩者(3) 都市の遊歩者 パサージュ論3
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都市の遊歩者(3) 都市の遊歩者 パサージュ論3

ヴァルター・ベンヤミン(著者), 今村仁司(訳者)

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都市の遊歩者(3) 都市の遊歩者 パサージュ論3

定価 ¥4,272

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 1994/03/29
JAN 9784000029629

都市の遊歩者(3)

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2022/01/09

軽い鬱状態のため二週間ほど本が読めなかった。 車で言えばエンストだろうが、まあ、♫〜サーカスにはピエロが〜♫、ポンコツにはエンストが付き物なので仕方がない。 こんな僕にもまだ本が読めるだろうか? おそるおそる本書を手に取ってみた。 これなら読めるかも知れない。 断章形式だし、ベン...

軽い鬱状態のため二週間ほど本が読めなかった。 車で言えばエンストだろうが、まあ、♫〜サーカスにはピエロが〜♫、ポンコツにはエンストが付き物なので仕方がない。 こんな僕にもまだ本が読めるだろうか? おそるおそる本書を手に取ってみた。 これなら読めるかも知れない。 断章形式だし、ベンヤミンの遺書なのだから。/ 僕は、見えたこと、知り得たことのみを記述しよう。 なぜなら、僕はホームズではなく、群衆の中の一人のワトソンに過ぎないのだから。/ パサージュ論は、遊歩者にとってそれ自体一つのパサージュであり、ガス灯の下に様々な夢想が陳列され、うらぶれた娼婦たちがたむろし、群衆がいかがわしい陰謀をささやき交わすそこは、ボードレール、ポー、バルザックへと通じてもいるのだ。/ 【一七九八(?)年一〇月、パリの秘密諜報部員の報告の中に次のような指摘が見られる。「掃き溜めのように密集した住民に公序良俗を思い起こさせ、それを維持することはほとんど不可能である。この密集地では各人はいわば誰にも知られずに、群衆の中に身を隠し、誰に見られても顔を赤らめる必要はないのである。」(アドルフ・シュミット『革命期のパリの状態』Ⅲ、(略)より引用)。 哲学的な散歩者のタイプからまったく離れ、社会の荒野を落ち着きなく放浪する狼男の様相を呈する遊歩者をポーは最初に「群衆の人」で決定的な形で描き切ったのである。】 【ディケンズは、‥‥‥ローザンヌでは暮らせなかった。というのは、彼が小説を書くには、絶えず歩き回る巨大な迷宮のようなロンドンの街路が必要だったからだ。‥‥‥トーマス・ド・クインシーは‥‥‥ボードレールの言うところによれば「大都会の渦を通り抜けながら休まず瞑想する一種の逍遥派、街路の哲学者」だった。」(引用元略)】 【当代のもっとも強力なペンによって書かれた、「群衆の人」という題のタブロー(略)‥‥‥を覚えておられるだろうか。あるカフェの窓ガラスの後ろで、ひとりの病み上がりの男が、群衆を眺めて楽しんでおり、自分のまわりに動く思念すべてに、思念によって参加する。死の不安から最近抜け出してきたばかりのこの男は、生のきざしと香りをすべて心ゆくまで吸い込む。(略) ついには、人相を垣間見ただけで、またたく間に魅了されてしまった、ある見知らぬ人物を探しに、その群衆をかき分けて突き進んで行く。好奇心が、宿命的で、抗い難い情念となったのである!」ボードレール『ロマン派芸術』(略)】 【ボードレールの「火箭」の一節。「人間は‥‥‥常に‥‥‥野生状態にある!文明社会の日々の衝突や紛争と比べれば、森や大平原の危険などなんだろうか。人間は、目抜き通りで詐欺の相手を抱きしめようと、未知の森で獲物を刺そうと、‥‥‥もっとも完璧な猛獣ではないだろうか。」】 【Ⅰ 「地獄はロンドンにとてもよく似た町、    人がうようよいて、煙っぽい町、    ありとあらゆる敗残者がそこにはいる。    地獄はあまり楽しくない、いやまったく楽しくない。    正義などいくらもありはしないし、思いやりはもっとない。/ シェリー『ピーター・ベル三世』(略)】 【パリの屋根の下。「このパリのサヴァンナは、平原のように高さが均等な屋根からなっていたが、それらの屋根は人の住む奈落を覆っていたのである。」バルザック『あら皮』】 【探究する者(略)と猟師。テクストとは、その中で読者が猟師となる森である。下草のあいだのパチッという音ーー着想、おびえる獣、引用ーー獲物の一つ(どんな読者もが着想をえるわけではない)。】

Posted by ブクログ

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