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バトルランナー バックマン・ブックス 1 扶桑社ミステリー
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
| 発売年月日 | 1989/07/25 |
| JAN | 9784594004521 |
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バトルランナー
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商品レビュー
4.1
18件のお客様レビュー
キングがバックマン名…
キングがバックマン名義で書いた長編。賞金を稼ぐために命を賭けてゲーム番組に出演する男を描く。シュワルツェネッガー主演で映画化されている。
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若き日のスティーヴン・キングがわずか3日足らずで書いたディストピアSF。リチャード・バックマンの別名義で発表された本作は『キャリー』以前に書かれたせいか、予めそう意図したものではないにしても、完全にスタイルが確立した後のキングと比較すると確かに「別人」感はある。 そう思う理由の...
若き日のスティーヴン・キングがわずか3日足らずで書いたディストピアSF。リチャード・バックマンの別名義で発表された本作は『キャリー』以前に書かれたせいか、予めそう意図したものではないにしても、完全にスタイルが確立した後のキングと比較すると確かに「別人」感はある。 そう思う理由の一つとして本作はかなりハイテンポかつ、文字通り秒刻みで章が分かれているせいか、いつもの冗長なキング節はなりをひそめている。SFでありながらホラー要素も微塵もなく、代わりに血と暴力の香りがするハードボイルドな側面もあるせいかキングの面影はありつつもキングらしくないという奇妙な塩梅に落ち着いていて、キングを知らない人にもかえって読みやすく、逆にキングに慣れた身からしても新鮮な一冊だった。 設定はディストピアながら2025年という時代設定が今読むと色々と感慨深く、特に資本主義が加速して格差が広がり、搾取する者とされる者に明確に分かれているのは今の時代からしても空恐ろしいリアリティがある。加えてリアリティーショーの行き着く先が生命を金で切り売りするという喝破も鋭く、今の所はそこまで邪悪になっていないながらも「人間のコンテンツ化」という意味では正鵠を得ているようにも思う。 主人公がビートルズやローリングストーンズなどを知らずに文化断絶が起こっていたり、フリーテレビが公害対策の政策のの失敗を覆い隠すための娯楽というのもリアルである。そうした中で正しい情報は図書館にあるというのは本を愛するキングらしい希望であると同時に、そうした書物が検閲の手を逃れてるという意味では管理社会としての甘さを感じるものの、愚民となってしまった大衆はそもそも図書館にも行かないため、そこまで目くじら立てるほどでもないという市民社会に対する「侮り」がある意味では一番リアルだった。主人公が参加するラニング・マンも写真や音声が検閲されて修正され、そうした「作られた敵」に湧き上がる群集心理はいつの時代も変わりなく伝わる恐怖であり、この辺は古びてないなと思う。 クライマックスに向けての緊張感の加速は素晴らしく、オチのぶった斬り感も申し分ない。今のキングでは中々書けないであろう落とし所で、そういう意味では絶望感の漂う本作ではあるが、根底にある「怒り」と「闘争」の感情でバランスを取っていて非常に面白い一冊だった。
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●2025年7月7日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。 「映画化を機に絶版になってるスティーヴン・キングのこの二冊を復刊してほしい。 どっちも主人公が、失敗したら死というデスゲームに参加するという今日でも人気があるジャンルだし売れると思う。」
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