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「死の棘」日記
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 2005/03/30 |
JAN | 9784103101062 |
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商品レビュー
3.5
3件のお客様レビュー
これは読めない.10年くらい積読して,いいかげんなんとかしたい(タイトルが目につくし,かといって捨てられないし..)と思って読みはじめて3%くらいで読了! はじめにはおもしろい.なんといっても著者のヨメ,本書で気が狂ってしまう本人が登場し,著者の死後にこの日記を出していいのか悪...
これは読めない.10年くらい積読して,いいかげんなんとかしたい(タイトルが目につくし,かといって捨てられないし..)と思って読みはじめて3%くらいで読了! はじめにはおもしろい.なんといっても著者のヨメ,本書で気が狂ってしまう本人が登場し,著者の死後にこの日記を出していいのか悪いのか,肉声で語っているから.ただ本編の日記は,(島尾氏に興味が湧かないというかひっかかりがない状態では)つらかった. 本当の出会いもタイミングがありますな.
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自身が浮気したことにより、妻が精神を病んでしまった作家の日記。 壮絶だ・・・ なんだろう。 浮気はそりゃ発狂モノにむかつくけど、 ここまで精神を病むものなのだろうか? 妻側に、そういう素養があったのかな。 どうやら精神を病むまでは、妻はとても夫に献身的だったようなので、 その「献...
自身が浮気したことにより、妻が精神を病んでしまった作家の日記。 壮絶だ・・・ なんだろう。 浮気はそりゃ発狂モノにむかつくけど、 ここまで精神を病むものなのだろうか? 妻側に、そういう素養があったのかな。 どうやら精神を病むまでは、妻はとても夫に献身的だったようなので、 その「献身」が、すでに本来の「献身」ではなく、 自分を押し殺した献身だったのかもしれない。 だからこそ、ここまで精神を病んでしまったのか。 日記は、毎日のように妻の様子から始まる。 「むがる」「気分良し」など。 「むがる」というのは調子が良くない時なんだけど、 (癇癪を起こしている感じ?) むがっている時が多い。 とうとう病院に入院してしまう。 夫は、その病院に泊まり込みで妻の面倒をみる。 いくら自分の浮気のせいだとはいえ、ここまでなかなか出来ないよね。 自責も大きくあっただろうけど、やっぱり「愛」が大きかったんじゃないかな。 なんせ日記は、妻のことばかりだもの。 「献身」する側が、妻から夫へ変化している。 浮気されるのはイヤだけど、ここまで愛されるのはいいなぁ、と思った。 そして、生きていくことの地獄のような辛さも見えた。
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小説 『死の棘』の基。妻の発病〜夫婦入院〜奄美への転居迄。混迷を極めてたといっても、そこには日常や個々の創作の営みは断続的にも行われてはいた。というより、むしろ創作者として自己感覚を探求する者達(小説家と歌人)独特の情念の発散があって充実していたのかとも。「夫婦共々の羞恥」と表す...
小説 『死の棘』の基。妻の発病〜夫婦入院〜奄美への転居迄。混迷を極めてたといっても、そこには日常や個々の創作の営みは断続的にも行われてはいた。というより、むしろ創作者として自己感覚を探求する者達(小説家と歌人)独特の情念の発散があって充実していたのかとも。「夫婦共々の羞恥」と表す島尾ミホの前書きには、その修羅を通過した誇りすら感じられる「純文学の極北」。
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