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虚偽と虚無 宗教的自覚におけるニヒリズムの問題
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 法蔵館 |
発売年月日 | 2000/01/10 |
JAN | 9784831872548 |
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虚偽と虚無
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著者が最終的に到達した宗教的境位は、本書の続編である『非仏非魔―ニヒリズムと悪魔の問題』(法蔵館)でくわしく論じられています。本書は、その「非仏非魔」の立場へ向かいつつある著者の思索のプロセスを示す論考6編を収録しています。また巻末には、京都学派の宗教哲学者である西谷啓治との対談...
著者が最終的に到達した宗教的境位は、本書の続編である『非仏非魔―ニヒリズムと悪魔の問題』(法蔵館)でくわしく論じられています。本書は、その「非仏非魔」の立場へ向かいつつある著者の思索のプロセスを示す論考6編を収録しています。また巻末には、京都学派の宗教哲学者である西谷啓治との対談が収められています。 浄土真宗に帰依することから宗教的な思索をはじめた著者は、みずからのうちにひそむ「魔性」に気づく体験をすることになります。それは、接心の途中にとつぜんその場を離れて、井戸端で冷たい水を浴びるという行為に及んだとき、それを見つめ「嘘だ」と告発する自己のうちのもう一人の自己のまなざしに気づいたという体験でした。著者は、みずからの存在が偽りであるという妄念に引きずり込まれますが、そこからまさに「一切虚偽」である自己にめざめることになったと語ります。 ここには、他力による救済を安易に信じることに対する著者の厳しいまなざしを見てとることができるといってよいでしょう。こうした「殺仏殺祖」というべき体験を通じて著者は「無仏」の立場に到達することになります。ただし後年の著者は、「無仏」ということによって、否定的なかたちではあれ、仏を立てていることにより深い反省をおこない、「非仏非魔」の立場へと向かうことになります。 また本書では、「神の死」を主張したニーチェの思想について検討をおこない、そこでは、キリスト教にもとづく道徳を批判し、その延長上に宗教の批判がおかれていることを指摘し、ニーチェの「超人」がみずからの主張する「真人」の立場にいまだ到達していないという批判がおこなわれています。
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