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白洲正子自伝 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1999/09/29 |
JAN | 9784101379074 |
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白洲正子自伝
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白洲正子自伝
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商品レビュー
3.8
40件のお客様レビュー
外から見る白洲正子は…
外から見る白洲正子は、ちょっととっつきにくかった。その行動力とその美意識で、難しい人なのかと思っていた。この自伝を読んで、イメイジが変わった。結構無茶で、でもいわゆる正統派の”令嬢”で。でも料理したりという生活感が無いところは、イマイジどおり、なのかもしれないが。今夫の次郎も注目...
外から見る白洲正子は、ちょっととっつきにくかった。その行動力とその美意識で、難しい人なのかと思っていた。この自伝を読んで、イメイジが変わった。結構無茶で、でもいわゆる正統派の”令嬢”で。でも料理したりという生活感が無いところは、イマイジどおり、なのかもしれないが。今夫の次郎も注目されている。お勧めの自伝。
文庫OFF
読んでいてとても楽し…
読んでいてとても楽しい自伝です。生まれも育ちも「お嬢様」なのに、著者のバイタリティー溢れる行動が、「お嬢様」を感じさせないのが痛快です。出てくる人物がみな魅力的な方ばかりなのも楽しさの要因です。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
白洲正子、白洲次郎の妻で骨董品の目利きに優れているくらいのイメージしかなかったので、彼女の自伝を読んでみた。 出自は、伯爵家の孫娘という申し分ないお嬢様で、自伝に出てくる人物たちも皇族、小林秀雄や吉田茂、青山二郎などビッグネームが多い。彼女が異色なのは、お嬢様然としておらず、「韋駄天のお正」と呼ばれるくらい行動力があり自由人だった点。 例えば、留学先の米国から帰国した時、親戚筋から孫息子の嫁にと申し出があったが、「おじ様ントコなら行くけど、よく知らないお孫さんじゃ嫌よ」と煙に巻く。 会津と薩摩は犬猿の仲だが、薩摩隼人の血を引く正子は友人であった秩父宮妃殿下の教育係のおたかさん(会津藩士の出)とも交流があり、戊辰戦争の時のエピソードを思い出す。 《若松城に残った妻子はことごとく自害して果てた。中に一人死にきれず苦しんでいる娘がいた。そこへ踏み込んできた薩摩の兵が介錯しようとすると、もう目も見えなくなっていた娘は、「会津の人なら介錯して欲しい。が、もし薩摩の者ならとっとと消え失せろ」と叫んだので、薩摩の兵はとっさの機転で「会津の者じゃから安心して成仏せい」と嘘をついて楽にしてあげた。》 また、こんなエピソードも。 正子の養育係だったタチさんとの死に際の話。戦争も激しくなり食物を底につく頃、自分の畑で作った麦粉でパンを焼くのに必要なイースト菌をタチさんがどこかのヤミで調達してくれていた。そのタチさんが脳溢血で倒れたとき、正子が咄嗟に思ったのは、「ああ、これでイースト菌が買えなくなる」だった。その事を、「何ものにも替えがたい数十年の恩愛が、ただのつまらないイースト菌に還元されようとは。私は、この身を八つ裂きにしたい思いに駆られた」と吐露している。 また、自分の体験から、この世の美の神髄を見せてくれたのは、後にも先にもバレエのアンナ・パヴロワと能楽の友枝喜久夫しかいないと記す。 そして、夫である白洲次郎を「もともとせっかちで喧嘩っ早く、平和な時代に役立つ人間ではなかった」と戦後の進駐軍との交渉役に抜擢した吉田茂の慧眼を称す。 これらのエピソードは、本書の記載順通りにピックアップしたのだが、日記自体をつけていないため、思い出すに任せて書かれており、逆に面白い。 本書の元は、「芸術新潮」に3年間にわたる連載を加筆訂正したもの。
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