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ロリータ
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ロリータ

ウラジーミル・ナボコフ(著者), 若島正(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2005/11/30
JAN 9784105056056
関連ワードウラジーミル・ナボコフ / 若島正 / 外国の小説

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商品レビュー

3.8

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2025/07/15

圧倒的な表現力への感嘆・賛辞と、強い軽蔑の気持ちを想起させる主人公ハンバートへの気持ちがない交ぜになって異様な化学変化を起こしている。 ニッチな層への官能小説とスイッチを切り替えればそれはそれで楽しめそうだが、ナルシシズムと噓くさい謙虚さ(これはもはや転じて傲慢さかもしれない)...

圧倒的な表現力への感嘆・賛辞と、強い軽蔑の気持ちを想起させる主人公ハンバートへの気持ちがない交ぜになって異様な化学変化を起こしている。 ニッチな層への官能小説とスイッチを切り替えればそれはそれで楽しめそうだが、ナルシシズムと噓くさい謙虚さ(これはもはや転じて傲慢さかもしれない)を持つ主人公の一人称語りには共感の余地が入りにくく、ひたすらに気味が悪い。 ドロレス(ロリータ)の心境もまた中々読み取れない。ただでさえ蜃気楼のような女性の心というものに、ティーンエイジャーの、更に海外の、しかも数十年も昔の人の気持ちとなると、まぁ読み取りにくい。そこに輪をかけるのが、ハンバート氏視点であるということで、そりゃ真なる部分は分からない。 世の中にはアブノーマルな要素でしか興奮できない人、アブノーマルな形でしか人を愛せない人が存在する。 そんなマイノリティを一絡げに足蹴にすることは出来ない。 また法律や慣習も時代とともに変わる故に、無限のうちの一点でしかない今ここの私の視点だけで批判することは出来ない。 しかしそうは言っても、古今東西ある程度共通認識がある「悪」として「暴力」があるわけで、彼はそのラインを踏み越えている。 どこまで純愛であると正当化しようとも、本来保護者であるべき立場の者が、立ち場としても知識・経験値としても弱い立場の者を私欲に使うのは、性的嗜好性うんぬんの前にアウトである。本人の判断力が未熟なうちに手を出すことが(少なくとも現代では)問題なのである。 ハンバート氏の自己中心的で、最終的に人を射殺するほどの暴力性は、ドロレスへの接し方にもにじみ出ていて、結局愛では隠せない。 さて創作面であるストーリーのインパクトと並んで強い個性を持つのがこの筆致である。 著者ナボコフの、あの手この手で事情や情景や心情を表現する言葉の巧みさは脱帽しかない。 言い得て妙という比喩もあれば、笑いを引き出す言い回しもあり、どこまでの語彙力とアナロジースキルがあればここまで紡ぎだせるものなのかと息が漏れる。 ナボコフ氏は共感覚の持ち主だったそうだが、文字を色に見出すような、感覚を転換させる術を、(脳内の)情景から文章への変換に活用しているのではなかろうかと思わされる。 さすが古典的名著と称される一冊。非常に良かった。 強いてネガティブな面を上げるとすれば、さすがに冗長的、というところだろうか。 アメリカを旅するシーンの描写をあそこまで長引かせるのは満腹を通り越してしまう。 そんな思いを処々で生じさせてしまった。ので★4。

Posted by ブクログ

2017/04/09

読み終わるまでに1か月かかった。 ナボコフの文体には癖があって飲み込むまでに時間がかかる。そのうえ隅々まで読まねば物語が理解できない。それゆえ物語を読み解けた時のパズルがはまったような快感がものすごいのだ。

Posted by ブクログ

2013/08/11

初めてのナボコフ!でもなんだかゴツゴツして読みづらかった。若島さんのあえてのチョイスらしいけど、この辺もう少しなんとかなんなかったかなぁ・・・。でもストーリーの最初と最後好きだった!特にラスト!ナボコフ自身の解説もナイス!

Posted by ブクログ