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戦争における「人殺し」の心理学 ちくま学芸文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2004/05/10 |
| JAN | 9784480088598 |

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戦争における「人殺し」の心理学
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商品レビュー
4.3
79件のお客様レビュー
戦争時だから人を殺し…
戦争時だから人を殺しても良いのではない、戦争を起こしている時点で悪なのだと考えねばなりませんね。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人は人を殺すことに強烈な抵抗感が本能的になる。 確かになんとも思っていない人を殺すことは、強烈な嫌悪感を感じそうだ。 だが嫌いな人は。衝動的に殺してやりたいと思ったことは。 殺してみたいと思ったことは。 殺しに対して何か惹かれるものを感じたことがないと言い切れるだろうか。 条件さえ揃えば、人間は人間を容易に殺せるのでは。 戦争とは、なんとも思ってない人を殺す仕事であるとも言える。 じゃあなんとも思ってない人を当たり前のように殺すようにするにはどうしたらよいのか。その点について、洗脳について言及している本である。 他にも色々書いてあるが、そこをピックアップしたい。 正直、自分はこの洗脳のようなものを資本主義や会社という組織で感じずにはいられない。目的を達成するためにあたかもこれが当たり前であるかという空気を作り出したり、同調圧力や成果を出せない人に人権がないかのように振る舞うことは組織が競争を勝ち抜き、ライバル企業を徹底的に殺す上では役に立つ。 ある意味、優しい地獄を僕らは生きている。戦争ほど地獄ではないが、ライバルを殺すための競争という地獄で毎年万単位で自殺をする。 だいぶ曲解であるとは思うのだが、、もし興味があれば読んでみてほしい。 きっと僕とは違う感想を抱くとは思うけど。
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人間は人間を殺すことに強い抵抗感を持つ。そのことは、現代に生きる人間にとってほとんど当たり前の感覚だろう。第二次大戦までの発砲率が15~20パーセントに留まっていたというデータもさほど不思議なことでは無い。だが、「条件付け」と言われる訓練を施されることにより、この数値は急上昇する...
人間は人間を殺すことに強い抵抗感を持つ。そのことは、現代に生きる人間にとってほとんど当たり前の感覚だろう。第二次大戦までの発砲率が15~20パーセントに留まっていたというデータもさほど不思議なことでは無い。だが、「条件付け」と言われる訓練を施されることにより、この数値は急上昇する。ベトナム戦争における発砲率は90パーセント以上となったデータを鑑みるに、人の思考もまたプログラミングによって容易に書き換えが可能なものである事実が突きつけられる。一方で、心と身体が同期せず機械化された状態で「殺人」という日常とかけ離れた行為を行えば、心身に反動を来ることは避けられない。ベトナム戦争後、多くのアメリカ人がPTSDを発症したことからも裏付けられるように、人は人を殺すことに耐えられるよう出来てはいないのだ。 歴史学者であり、心理学者である著者は、戦争における人殺しの心理を追求することで、最終的には「殺人の精神力学」について解明を目指す。本書のテーマとしてかかげられたその目標を達成するため、幾人もの戦争体験者からの証言が用いられ、戦争・暴力・犯罪のメカニズムと、苦しみに対するケアについてが語られていく。 人間が戦い、殺し合うのは何故なのか、その根本的な理由について私たちはどれだけ理解していると言えるのだろう。人が人を殺すという、おそらくは人間が行う行動の中で最も暴力的かつ究極的な行動。このことについて考えることは決して無駄ではないはずだ。通常、社会で暮らしている人間は、何をおいても人殺しをすることも、それに加担することも避けようとする。しかし、戦場においてその社会的力学は通用しない。通用しないことによって、相手を殺すという選択は、社会制度がもたらす要請でありながら、ごくごく個人的な決断となる。当然、心的外傷が残る確率はあがる。人が人を殺す、その重圧は計り知れないほど重いのだ。そのように、人の心に殺人への抵抗が存在していることは疑いの余地がない。だがそれでも殺人は起こり、戦争は起こり、心と身体に疵を負う者たちはいつの時代でも存在する。 ひどく、ひどく気分の落ち込む本だった。しかし読む価値があったとも思う。人は人を殺すことに根本的な部分で抵抗を示す。それは、本能的、理性的、環境的、遺伝的、文化的、社会的要因の組み合わせの結果存在する感情なのだ。そしてその感情を持っていることは、間違いなく、一筋の希望となり、ゆえに手放してはならない。
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