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記憶の小瓶
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | クレヨンハウス/ |
発売年月日 | 2004/09/01 |
JAN | 9784861010231 |
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記憶の小瓶
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商品レビュー
3.9
9件のお客様レビュー
なんたって「ドブに落ちたこと」が一番面白いのだが、「陽だまりのうんざり」に始まる幼稚園、小学校の気だるい思い出も読み応えがある。読み応えありすぎて、なんだか悲しくなるぐらい。 高楼さんに共感したり感心したりしながら、未だに成熟していない自分に気づかされる。 そのために日々起こる、...
なんたって「ドブに落ちたこと」が一番面白いのだが、「陽だまりのうんざり」に始まる幼稚園、小学校の気だるい思い出も読み応えがある。読み応えありすぎて、なんだか悲しくなるぐらい。 高楼さんに共感したり感心したりしながら、未だに成熟していない自分に気づかされる。 そのために日々起こる、泣きたくなるような出来事のたびに、このエッセイを思い出して少し救われるのだ。 例えば私は、幼稚園児が大声を合わせる類のお遊戯会や挨拶が大嫌いだが、そこには高楼さんが味わった「うんざり」によく似た悲しい記憶があるからかもしれない。 幼稚園や小学校で味わったぽつねんとした退屈さや情けなさは、この「みんなで声を合わせて」に象徴される数多のデリカシーのなさに起因する、気がする。 そういえば小沢健二さんが幼稚園での合唱に発狂してそのまま幼稚園をやめたというエピソードがあるが、そりゃそうだよなあ。
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大好きな児童文学作家さんのエッセイ。1才半くらいの記憶って、誰に話してもわかってもらえなかったりしたのですが、ここでさらっと語ってあって、とても嬉しかったです。
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こどもの本を書く資質のある人は、子供時代のことを覚えている人・・・というようなことを言ったのは誰だったか。高楼さんはまさにそういう人でした。 おもに3歳から8歳まで、官舎で暮らした日々の中から記憶にのぼったエピソードを紹介しているのだけれど、よくこんなことを覚えているものだとびっ...
こどもの本を書く資質のある人は、子供時代のことを覚えている人・・・というようなことを言ったのは誰だったか。高楼さんはまさにそういう人でした。 おもに3歳から8歳まで、官舎で暮らした日々の中から記憶にのぼったエピソードを紹介しているのだけれど、よくこんなことを覚えているものだとびっくり。 そこには他の子が大笑いすることでも、自分は身の毛がよだつほど嫌なことだったことや、教室に貼ってある絵や作文の詳しい内容を覚えていたり、そうじゃないんだ!とやきもきすることだったりする。 ・・・まてよ、こんなに仔細に覚えていられるものか、じつは創作ではないのかと、疑ってみました。でも、あとがきに1歳の情景まで書いてあって、恐れ入って疑うのをやめました。子供の時の記憶がこんなにも鮮明なひとがいるのです!そこはかとないユーモアは、絵本や児童文学の作風のまま、上質なエッセイになっていました。もっと大人に読まれてもいいのにな。 作者は、これを読んだひとが、自分の幼年時代の記憶を呼び覚ましてくれたら、といいます。そういわれれば、読んでいると自分の記憶も(私の場合はまるで切れ切れですが)よみがえってきます。ふと、そういう時間はこれからの人生の中で、大切になるのかもしれないと思いました。
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