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知性について 他四篇 岩波文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2002/11/15 |
| JAN | 9784003363232 |
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知性について 他四篇
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商品レビュー
3.6
17件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
個人的な好みですが、このショウペンハウエルという哲学者の著書にはハズレがないと思います。特に小生のような、いささか根暗な性格の人間にとっては、彼の厭世的な文体には惹かれるものがあります。 『知性について』という、いかにも頭の良さそうな書名から察せられるとおり、当然「天才とは何か」「愚か者とは何か」といった題目についても本書では論じられているわけですが、それらは世の中にごまんと存在する“知性のある”人々によって日常的に議論されているテーマであるため、いったんここでは紹介を省くことにします。 それよりもまず本書には、小生が個人的にひどく気に入ってしまった、とある一節がありますので、そちらを紹介します。以下は、他人との議論における戦術のひとつで、著者が「方向転換の手」と称するものについての説明です。 “討論中に、どうもうまくゆかぬ、論破されそうだと気付くと、論点変更によって──すなわち議論を第二次的な別の対象の方へそらせ、必要とあればそういう題目へ一気に飛びうつって、いちはやく敗北の厄を防ごうと努める。そうしておいて、こんどはその副次的な主題を相手におしつけて、それを問題とし、もとの主題の代わりに論争の題目にしようとする。そのために、相手は勝利を目前にひかえながら、それをさておいてこちらへ向き直らなくてはならないことになる。ところが、この新しいテーマについても、具合わるく、まもなく強力な反対論法がこちらをめざして進撃してくるのをみると、またしても素速く同様の手を使い、すなわち何か別の題目へ乗りかえてゆく。こうしたことは、相手が忍耐力を失わずにいるなら、十五分間に十回でも、くりかえすことができる。”(本書54ページより引用) 要はYouTubeのコメント欄やSNSの書き込みなどで頻繁に見られる芸当、すなわち「論点ずらし」のことを説明した一節なのですが、はっきりいって面白すぎます。ここでいう「面白い」というのは、興味深いというより、笑いを誘うという意味です。この一段落だけでおそらく二十回は読み返しましたが、そのたびに吹き出してしまいそうになりました。この箇所だけを切り取って額縁に入れ、部屋に飾っておきたいほどです。 とにかく文章としての質が抜群に高いです。全体の構成、要点の押さえ方、皮肉の効かせ方、いずれを取っても申し分ありません。原文はドイツ語であり、もちろん思想自体は著者ショウペンハウエルのものに他なりませんが、それをさしおいて、翻訳者である細谷氏の筆の冴えがあまりにも見事です。 この段落を繰り返し読んでいたがために、読了するまでには時間を要してしまいましたが、これだけに限らず、本書は金言の宝庫です。以下に、気に入った一節をもうひとつ紹介します。 “自分でおこなった貴重な省察は、できるだけ早く書きとめておくべきである。(中略)それに、思想というものは、われわれの望みどおりの時にやってくるものではなく、気まぐれに去来するものなのである。”(本書90ページより引用) けだし、その通りであると痛感しています。実際、輝かしいアイデアがふと頭に浮かんだにもかかわらず、書き留めるのを怠ったため、いざ思い出そうとしても、何についての考察であったのか、記憶の中にその痕跡すら残っていないという経験は、小生自身にも幾度となくあります。 自分の思考を書き留める場合、他者の目に触れぬ場所で好き放題書くのもよいでしょう。しかし、これは私見にすぎませんが、ある程度批判の的になる可能性のある場所に敢えて晒すのも有効です。その場合、書き手は浴びうる批判を前もって避けるために、論題について自主的に理解度を深め、持論の支柱となるエビデンスを補強しておき、さらには文章に粗の現れぬよう、幾度も推敲を重ねる努力を要するからです。 小生がフォロワーの皆様の貴重なタイムラインの余白を侵食してまで、この場を拝借しているのも、その一環であります。
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230520025 五月雨的にいろいろな事物について語られているが、常に疑問をもちながら二物衝突的に物事を見ている感がある。深く息を吸うように読むと面白い。
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辛辣かつユーモアのあるショーペンおじさん独特の表現が最高。 ニーチェが彼の著作を読み自らの哲学を生長させていったのがよく分かる。 討論のときこんな奴いるよね、の章は性格の悪さがよく出ていて良かった。
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