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ローワンと白い魔物 リンの谷のローワン5
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | あすなろ書房/ |
発売年月日 | 2003/07/30 |
JAN | 9784751521151 |
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ローワンと白い魔物
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ローワンと白い魔物
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商品レビュー
4.4
21件のお客様レビュー
長いこと積読であったリンの谷のローワンをやっつける。 非常に良く出来た児童向けファンタジーであった。読み易くぐいぐいと引きつけられ落ちもしっかりと効いている。どの巻を取っても非常に面白く読み甲斐のあるシリーズと言える。 ただ少し物足りないのも事実。細かいところまであまりにも良...
長いこと積読であったリンの谷のローワンをやっつける。 非常に良く出来た児童向けファンタジーであった。読み易くぐいぐいと引きつけられ落ちもしっかりと効いている。どの巻を取っても非常に面白く読み甲斐のあるシリーズと言える。 ただ少し物足りないのも事実。細かいところまであまりにも良く出来ていて、その過不足の無さ故、幻想小説にあってほしい「得体が知れない感」や「腑に落ちない感」が感じられないのだ。 その後同じ作者のデルトラクエストシリーズの世界と連結したらしいが、さすがにそこまで手を伸ばすのはためらわれるなぁ。
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ローワンシリーズ5作目の最終巻。 前回でリンの谷と関わりのある人たちが勢揃いしたので終わったのかと思えば、これが最終巻。 村が長い冬に閉ざされ、生活ができないので村を捨てて避難することから始まる。 このシリーズの勝手なテーマとして、巡ると関係し合うだと思うのだけれど、リンの谷と過...
ローワンシリーズ5作目の最終巻。 前回でリンの谷と関わりのある人たちが勢揃いしたので終わったのかと思えば、これが最終巻。 村が長い冬に閉ざされ、生活ができないので村を捨てて避難することから始まる。 このシリーズの勝手なテーマとして、巡ると関係し合うだと思うのだけれど、リンの谷と過去と今、山との関わり、バクシャーとの関わり、黄金の谷との関わり。それらが収束していくドキドキがたまらなくよかった。 ただ、ローワンは昔は臆病だったのに、今は自己犠牲が過ぎるようになったのは、試練を乗り越えすぎたからではないかと考えてしまう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ローワンシリーズも最終巻!禁じられた山から始まった物語は再び禁じられた山へ!最終巻まで全く読み応えのあるシリーズだった! 旅の人、ノリス、ゼバックとさまざまな人々をめぐってきたシリーズだが最終巻で描かれるのは、リンの人々のルーツとそれと密接なバクシャー達の物語である。今までと比べてもあまりにも過酷すぎる気候の中での冒険で、かなりハラハラしながら読むこととなった。そして最後のどんでんがえしとアッと驚く展開、そしてとある面白いミスリード!面白いのは今回明かされたリンの人々の事実、黄金の谷とリンの人々の関係を考えると、第二巻の詩が別の意味を持ってくるところである。読み返してみると色々な発見があるかもしれない。 さて最終巻ということで今回も色々な人が登場していた。いかに印象に残った人物を示していく。 まずはシバ。今回はローワンがシバから力を与えられ、その役割を果たすことになる。ローワンに対して対等に話すなど今まで以上に心情が描かれており、ローワンが感じるシバの立場の重みなどが示されるなど、謎多き人格の一端がわかった気がする。 次に長老のラン。前巻の最後でローワンと相対した場面が印象深い彼女だが今回はその過去と、ローワンへの複雑な感情が示され色々とキャラに深みが出てきた気がする。特に考える方向性は違くてもローワンと自分を似たもの同士と考える部分はグッときた。 最後にノリス。彼はローワンと対になる存在だったといえよう。彼らは性格は正反対だが、二人とも妹を持つ兄で、優しくて穏やかな人々の中で生まれた勇敢で賢いノリスと、勇敢で賢いリンの中で生まれた優しく穏やかなローワンと、似たような立場にあったことがわかる。そしてそれ故に二人とも、役立たずと言われコンプレックスを感じていたのだ。ノリスは絹絵の家系に生まれたのにそれができずに妹が生まれることになった経緯があり、そうした部分のコンプレックスも一際大きいだろう(おそらくローワンの父親の件に関する部分)。途中で実際にコンプレックスを口にする場面もあり、益々それを強く感じた。前作でローワンが自分の特性の出どころを見つけて喜んだ部分があったが、それはノリスも同じことだったのだ。それでもローワンが自分の力や知恵で多くの人々を救ったように、ノリスはゼバックの兵士から家族を守ってきたのであり、今回も二人がそれぞれの特性を活かして活躍し故郷を守ったことは、ローワンそしてノリスの救済の物語でもあったのだと考える。ノリスはもう一人の主人公でもあったのだ。 一番好きなシーンは、初めの方にローワンがバクシャー達と氷に閉ざされた村に残ると決心し、それを周りも受け入れた場面。英雄としてではなくバクシャー係としてのローワンの誇りと信頼が感じられる場面だ。今回はローワンが予言をする役割を有しており、色々と人間離れしている部分も多かったため、そういう意味でもこの場面は印象深い。 また谷の実力者であるランとブロンデンと共に共闘する場面は、今までもありそうでなかったところなので個人的に盛り上がった。特にブロンデンは過去に優しく穏やかな親友を失った経験があることを考えると、今回ローワンとシャーラン命を救ったことにも色々感慨深いことである。 最後に面白いな、と思ったことは、アイスクリーパーやバクシャー、そして自然の地形が絡み合う生態系の姿である。第三巻の大蛇や第四巻の荒地でも描かれていた部分であり、作者の自然への接し方が垣間見えて面白い。ドラゴンの両義性や悪魔の木の元いた場所での抑制なども相まって結構自分の好きなタイプの自然観のようである。実際自分も現実やファンタジーのこうした部分が好きなのでここは毎回楽しみにしていたところ。こうした部分はデルトラクエストや勇者ライシリーズなどにも受け継がれている部分だろう。
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