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更級日記 現代語訳付き 角川ソフィア文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店 |
発売年月日 | 2003/12/24 |
JAN | 9784043734016 |
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更級日記
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商品レビュー
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夢見る少女が現実に幻…
夢見る少女が現実に幻滅し、仏に救いを見出すまでが書かれています。物語に惹かれる少女の気持ちに親近感を持ちました。
文庫OFF
解説を読んで、更級日記がが読みつがれてきたのは偶然ではなく、菅原孝標女としか伝わっていないこの女性が、当時の文学の決まり事を生き生きと踏み越えていたからだということが理解できた。 個人的には東の国から京へと上る冒頭部分で、武蔵国でのいろいろな逸話が語られている部分が好き。 地理...
解説を読んで、更級日記がが読みつがれてきたのは偶然ではなく、菅原孝標女としか伝わっていないこの女性が、当時の文学の決まり事を生き生きと踏み越えていたからだということが理解できた。 個人的には東の国から京へと上る冒頭部分で、武蔵国でのいろいろな逸話が語られている部分が好き。 地理的に近いと親近感が湧く。
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先日「富士日記」を読んだが、もう少し昔の人の日記はどういうものだったのかと興味がわいてしまい、ブックオフで「更級日記」を買ってみた。 説明では「平安時代中期頃に書かれた回想録」とされておりリアルタイムの日記ではないように言われる。 著者は、菅原道真の5世孫にあたる菅原孝標の次女だそうで(菅原孝標女と記される)、やはり学問の血すじなのだろうか。母の異母姉は「蜻蛉日記」の作者・藤原道綱母ということだそうだ。 お父さんが役人で、上総の国府(現在の千葉県市原市)に任官していたが、その任が解かれ、家族そろって京(京都)の我が家に帰国するところから始まる。当初著者は13歳で西暦では1020年と今から約1000年ほど前だ。 簡単に言えば、1000年前のお父さんの転勤の様子を13歳の少女が書いたということだ。そして、そこから当人が52歳になるまでの記述があるので、これは「回想録」であると言われるのだろう。 冒頭から始まる転勤の様子は非常に興味深い。読みながら、表記されている地名を順番に記してみた。これすなわち上京経路である。 巻末には地図もついていたので、ラインマーカーを引いて辿ってみた。千葉県市原市から京都まで、太平洋沿岸の移動の旅である。出発が9/3で、京都到着が12/2、ほぼ3か月かけての転勤だ。 仮にいま鉄道(新幹線も)使って転勤するなら、せいぜい5時間くらいの行程だ。すると1000年間で約180倍くらいにスピードアップしたことになる。 もっと考えてみるなら、もはや仕事はどこでもできて、転勤する必要性もなくなってきた時代となっており、平安の人たちが現代を見たら仰天することだろう。 以下が上京経路。 9/2 常陸よりもっと奥の上総国→「いまたち」→下総の国「いかだ」→9/17「くろうとの浜」着・翌日発→「まつさと」(渡し場)→太井川を渡る→武蔵国・竹芝→あすだ川(すみだ川)を渡る→相模国「にしとみ」→「もろこしが原」→足柄山→駿河国・関山で泊→岩壺→(富士山の見える)清見が関→田子の浦→大井川を渡る→富士川を渡る→沼尻→遠江→「さやの中山」→天ちう(天龍川)を渡る→浜名の橋→遠州灘→猪鼻→三河国・高師浜→二村→10月末に官路の山→かすがの渡り→尾張国・鳴海の浦→墨俣→野上→不破の関→「あつみの山」→近江国・おきなが(4~5泊)→犬山、神崎、野洲、栗太→琵琶湖畔・「なで島」→竹生島→瀬田の橋→粟津→逢坂の関→12/2京(三条の宮の西隣のわが家) これだけ細かく記載されているということは、のちに「回想録」として再編纂されたかもしれないが、やはり手元に日記的なものは日々記していたに違いない。 その記述の中にに登場するのは、人との触れ合いと、自然とのふれあいのみである。例えば、月夜の風情について、春見る月が良いか、秋見る月が良いか、はたまた雪の積もった冬に見る月がよいか、そういうことが語りのテーマである。 終盤では、寄り添った夫を亡くし、孤独な生活について記している。それまでは、夫の出世や、子供の成長などが気がかり事項であったりした。 出世とか子育てとかの悩みというものは、時代が変われれど存在していたのだなぁ。
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