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ローマ人の物語(12) 迷走する帝国
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2003/12/15 |
JAN | 9784103096214 |
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ローマ人の物語(12)
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2021/11/4 カラカラ帝はローマ史上最大の公衆浴場であるカラカラ浴場を作り、ローマ市民権を全属州民に与えるアントニウス勅令を出した。パルティア戦役中に不満を持った近衛兵に殺されてしまい、近衛軍団長のマクリアヌスが皇帝になる。 マクリアヌスは北部メソポタミアを放棄することでパ...
2021/11/4 カラカラ帝はローマ史上最大の公衆浴場であるカラカラ浴場を作り、ローマ市民権を全属州民に与えるアントニウス勅令を出した。パルティア戦役中に不満を持った近衛兵に殺されてしまい、近衛軍団長のマクリアヌスが皇帝になる。 マクリアヌスは北部メソポタミアを放棄することでパルティアと講和するが、セプティミウス・セウェルスの親族であるユリアメサがヘラガバルスを擁立して、カラカラの軍団兵人気を利用して帝位を奪う。ヘラガバルスは太陽神信仰の神官であり、トランスジェンダーであった人物であり民衆に殺され、アレクサンドルセウェルスがそのあとを継ぐ。セウェルスは真摯に職務に取り組んだが、パルティア戦役をなんとか乗り越え、ゲルマン戦役に取り組んだ際に兵士の不満を招き殺されてしまう。 その後は軍人皇帝時代が始まり、数年ずつ皇帝が変わり政情が安定しない上、皇帝ヴァレリアヌスの捕囚という不祥事も起きてしまう。跡を継いだヴァレリアヌスの息子であるガリエヌスは元老院議員の軍司令官への転出を禁止し、シビリアンとミリタリーの隔絶は決定的になる。 皇帝捕囚の後、ガリア帝国、パルミラ王国が独立し帝国は3分される。アウレリアヌスがこれを統合し、北方蛮族にも勝利する。彼はローマに城壁を築き、ダキアを放棄する。そんなアウレリアヌスも部下に謀殺される その後も皇帝が兵士などに謀殺される例は続き、21年の長き治世を実現するディオクレティアヌス帝の時代に入っていく
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浴場で有名な(こらこら)カラカラ帝から始まる混乱の時代。なんせ5年ぐらいでどんどん皇帝が死ぬ。ほとんどは暗殺なんだけど、悪政に怒った民衆の声を受けて、とかではなくて、すごくしょうもない理由で殺されるのね。そしてこの間に行われた改革(アントニウス勅令とか)も結果的には衰退に拍車をか...
浴場で有名な(こらこら)カラカラ帝から始まる混乱の時代。なんせ5年ぐらいでどんどん皇帝が死ぬ。ほとんどは暗殺なんだけど、悪政に怒った民衆の声を受けて、とかではなくて、すごくしょうもない理由で殺されるのね。そしてこの間に行われた改革(アントニウス勅令とか)も結果的には衰退に拍車をかけた、と。 社会はある程度格差がある方が健全、というのは奥が深いですな。但し個人の努力で挽回可能である必要があるけど。まあこの「ある程度」を維持するのが難しいのだけど。
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著者の文章からなる歴史物語が楽しいのはもちろん、そこに書いていないことにも思いを馳せたくなる。知的刺激を受けるとは、こういうことなんだろうな。読む幸せを感じさせてくれる本だ。 あれこれマーカーをつけたり、抜き書きしたくなる部分があった。
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