ローマ人の物語(12) の商品レビュー
2021/11/4 カラカラ帝はローマ史上最大の公衆浴場であるカラカラ浴場を作り、ローマ市民権を全属州民に与えるアントニウス勅令を出した。パルティア戦役中に不満を持った近衛兵に殺されてしまい、近衛軍団長のマクリアヌスが皇帝になる。 マクリアヌスは北部メソポタミアを放棄することでパ...
2021/11/4 カラカラ帝はローマ史上最大の公衆浴場であるカラカラ浴場を作り、ローマ市民権を全属州民に与えるアントニウス勅令を出した。パルティア戦役中に不満を持った近衛兵に殺されてしまい、近衛軍団長のマクリアヌスが皇帝になる。 マクリアヌスは北部メソポタミアを放棄することでパルティアと講和するが、セプティミウス・セウェルスの親族であるユリアメサがヘラガバルスを擁立して、カラカラの軍団兵人気を利用して帝位を奪う。ヘラガバルスは太陽神信仰の神官であり、トランスジェンダーであった人物であり民衆に殺され、アレクサンドルセウェルスがそのあとを継ぐ。セウェルスは真摯に職務に取り組んだが、パルティア戦役をなんとか乗り越え、ゲルマン戦役に取り組んだ際に兵士の不満を招き殺されてしまう。 その後は軍人皇帝時代が始まり、数年ずつ皇帝が変わり政情が安定しない上、皇帝ヴァレリアヌスの捕囚という不祥事も起きてしまう。跡を継いだヴァレリアヌスの息子であるガリエヌスは元老院議員の軍司令官への転出を禁止し、シビリアンとミリタリーの隔絶は決定的になる。 皇帝捕囚の後、ガリア帝国、パルミラ王国が独立し帝国は3分される。アウレリアヌスがこれを統合し、北方蛮族にも勝利する。彼はローマに城壁を築き、ダキアを放棄する。そんなアウレリアヌスも部下に謀殺される その後も皇帝が兵士などに謀殺される例は続き、21年の長き治世を実現するディオクレティアヌス帝の時代に入っていく
Posted by
浴場で有名な(こらこら)カラカラ帝から始まる混乱の時代。なんせ5年ぐらいでどんどん皇帝が死ぬ。ほとんどは暗殺なんだけど、悪政に怒った民衆の声を受けて、とかではなくて、すごくしょうもない理由で殺されるのね。そしてこの間に行われた改革(アントニウス勅令とか)も結果的には衰退に拍車をか...
浴場で有名な(こらこら)カラカラ帝から始まる混乱の時代。なんせ5年ぐらいでどんどん皇帝が死ぬ。ほとんどは暗殺なんだけど、悪政に怒った民衆の声を受けて、とかではなくて、すごくしょうもない理由で殺されるのね。そしてこの間に行われた改革(アントニウス勅令とか)も結果的には衰退に拍車をかけた、と。 社会はある程度格差がある方が健全、というのは奥が深いですな。但し個人の努力で挽回可能である必要があるけど。まあこの「ある程度」を維持するのが難しいのだけど。
Posted by
著者の文章からなる歴史物語が楽しいのはもちろん、そこに書いていないことにも思いを馳せたくなる。知的刺激を受けるとは、こういうことなんだろうな。読む幸せを感じさせてくれる本だ。 あれこれマーカーをつけたり、抜き書きしたくなる部分があった。
Posted by
ローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。ローマの迷走振りは、現在の日本とかぶる?
Posted by
ユリウス・カエサルが暗殺されてしまった。領土拡張、市民権を与え征服民の人気も獲得、政治改革断行、結果を残したのにも関わらず・・・カエサルを殺害した張本人は内々のローマ市民。既得権益が損なわれる反発からの犯行。カエサルが持っていた先を見据えたアイデアは素晴らしく、一生の中でここまで...
ユリウス・カエサルが暗殺されてしまった。領土拡張、市民権を与え征服民の人気も獲得、政治改革断行、結果を残したのにも関わらず・・・カエサルを殺害した張本人は内々のローマ市民。既得権益が損なわれる反発からの犯行。カエサルが持っていた先を見据えたアイデアは素晴らしく、一生の中でここまで変化を具現化した/具現化しようとした人物はそうはいないだろう。が覆さるのはお膝元からということが皮肉に感じる。仕事でも家庭でもいいが、足元をしっかりしないと痛い目に合うことを示唆してくれる歴史本。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
3世紀のローマ帝国は文字通り衰退の色の濃い時代でした。優れた軍人皇帝がヴァレリアヌス(ササン朝ペルシャに捕縛)、ゴティクス(病死)、アウレリアヌス(謀殺)、プロブス(工事現場崩壊による謀殺)、カルス(落雷による死)のように何人か出たにも関わらず、其々短命政権に終わり、単なる軍人がトップを占めたことも不運だったと思います。しかし、3世紀初めのカラカラ帝によるローマ市民権の開放という開明策が、逆にローマ市民権の有難さを失わせたという説明は大学進学率の普及がエリートの喪失に繋がっている今の時代にそっくりだと思いますし、経済危機と通貨切下げ(デナリウス銀貨の銀含有量の削減等)の連続による国家信用の失墜という記述も衰退の必然性を説得力を持って語ってくれます。そして内患以上に外憂としてライバル・ササン朝ペルシャの勃興、ゲルマン民族の活動活発化などの要因も重なったという、滅亡へ向かう時代というのはそうなのかも知れません。ディオクレティアヌス、コンスタンティヌスという4世紀の偉大な皇帝の前の時代の知られていない時代ですが、キリスト教にとっては迫害のない平和な時代だったということもその通りかも知れません。世界そのものであったローマの斜陽を痛感させられました。
Posted by
皇帝が次々と変わり、滅亡への道をたどる。よそ事とは、感じられない。 阿部政権は、踏みとどまれるかと思いつつ読み終えた。 やはり、ユリウス・カエサルのような英雄の話に比べると、面白味に欠けてしまう。
Posted by
ローマの衰退が書かれる。ただただ衰退していくだけ。ある意味単調だが、ある意味展開がめまぐるしく、記憶には残らなかった。
Posted by
ブログにレビューを書きました。 http://yo-shi.cocolog-nifty.com/honyomi/2004/02/12-4dd9.html
Posted by
2010/06/14 なんかもう見てられなくなってきた。めまぐるしすぎる時代なのに、明晰な文章で呑み込めることに感服。
Posted by
- 1
- 2
