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号泣する準備はできていた
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商品詳細
| 内容紹介 | 内容:前進、もしくは前進のように思われるもの. じゃこじゃこのビスケット. 熱帯夜. 煙草配りガール. 溝. こまつま. 洋一も来られればよかったのにね. 住宅地. どこでもない場所. 手. 号泣する準備はできていた. そこなう |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2003/11/20 |
| JAN | 9784103808060 |

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商品レビュー
3
239件のお客様レビュー
日常の物語
第130回「直木賞」受賞作。 12編の短編が収録されています。著者により切り取られ、並べられた日常の中、一瞬の心のゆらぎが煌く。ドラマティックな事件は起こらないけど、確かに心に触れるものがある物語たちです。
yama
第130回直木賞受賞作。十二編を収めた短編集。 どの作品も文章は軽やかで読みやすいが、全体としてはどこか海外文学の翻訳作品のような印象を受けた。日常の中の感情や人間関係を静かに切り取る作風で、大きな事件が起こるわけではない。 むしろ起こっているのかもしれないが、全然分からない感じ...
第130回直木賞受賞作。十二編を収めた短編集。 どの作品も文章は軽やかで読みやすいが、全体としてはどこか海外文学の翻訳作品のような印象を受けた。日常の中の感情や人間関係を静かに切り取る作風で、大きな事件が起こるわけではない。 むしろ起こっているのかもしれないが、全然分からない感じ。 多くの作品は、はっきりとした結末を示すというよりも、余韻を残す形で静かに終わっていく。物語は翌日も続いて行くとような終わり方が魅力でもあるのだろうが、個人的にはもう少し物語としての着地が欲しいとも感じた。 一つひとつの作品は読みやすく、区別も出来る。文章も整っている。ただ、短編を通して読んでいくと、全体としてやや似た空気感が続き、読後には少し距離のある印象が残った。
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全体的に物悲しい雰囲気のある短編集。 表紙の影響もあってか、冬の寒々とした曇り空が想起される。 実家にあった本で、学生の時はあまり感情移入もできず、薄味な本だなと思っていた。 (唯一好きだったのは、「前進、もしくは前進のように思われるもの」。でもそれも内容というより、江國さん流の...
全体的に物悲しい雰囲気のある短編集。 表紙の影響もあってか、冬の寒々とした曇り空が想起される。 実家にあった本で、学生の時はあまり感情移入もできず、薄味な本だなと思っていた。 (唯一好きだったのは、「前進、もしくは前進のように思われるもの」。でもそれも内容というより、江國さん流の情景描写が気に入っていた。空港に行くと必ずこの話を思い出す。) アラサーになった今、彼女たちの気持ちが痛いほど分かるようになった。人生は違えど、人は何かしらの喪失を抱えて生きている。 個人的に好きな話は、「こまつま」、「洋一も来られれば良かったのにね」、「手」。 「たとえば悲しみを通過するとき、それがどんなふいうちの悲しみであろうと、その人には、たぶん、号泣する準備ができていた。喪失するためには所有が必要で、すくなくとも確かにここにあったと疑いもなく思える心持ちが必要です。」(あとがきより) 悲しみを感じるのは、確かにそれを所有していた幸せがそこにあったということ。 そして、それが無くなった「今」という現実を私たちは生きていく必要があるし、実は意外と、生きていけるものなのだ。 悲しいけれど寂しくはない。そんなふうに感じられる一冊だった。
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